あれは、いつだったっけか。


『ねえ、キミもひとりなの?それならいっしょにあそぼうよ』


友達がいなくて、一人で遊んでいたオレに声をかけてくれた、オレそっくりの女の子。


『ぼくと…?いいの?』


それまで友達と遊んだことがなかったオレは、どう接したらいいか分からなかったっけ。


『わたしのなまえは__。キミは?』


何故だろう。


もう名前が思い出せないや。


『ぼくはレンだよ。よろしくね』




友達がたくさん出来た頃、あの子の姿は見えなくなった。






はずだったのに。






背後から足音が聞こえるような気がした。


気のせいかと思い、一応確認しようと思って振り返ろうとしたのだが、首が動かなかった。


まずい。


本能的にそう感じた、その瞬間。




『ねえ、いっしょにあそぼうよ』


ひた…


『そうだ、おいかっこしよ?』


ヒタ…


『100かぞえたらおいかけるよ。にげきれたらキミの勝ち、つかまえられたらわたしの勝ち』


『いーち、にーい、さーん、しーい…』


突如後ろから聞こえた懐かしい声。


だけど、あのときとは違う、どこかにじっとりとした感情が込められた声。


恐怖しか感じなかった。


とにかく逃げなければと思った。


我を忘れ、ただ闇雲に走った。




















「つーかまーえた♪」

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キミは、誰?【連想ゲーム】

ホラーにもならない。
むしゃくしゃしてやった。
反省はしているが後悔はしていない。

閲覧数:108

投稿日:2014/10/10 23:07:38

文字数:599文字

カテゴリ:小説

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