黄緑のバスが走り去る道
近所のお店に買い物に来た
赤いニッケ水ちびちび飲んで
おなじ色をした夕焼けを見る
何も無い場所だけど
幸せに満ちていた
わがまま過ぎて求めた夢も
今ではただのささいな記憶
世界の果ての片隅に立ち
何も言わずにほほえんでみる
黄緑のバスは走らなくなり
近所のお店も姿を消した
敷かれた道路は広くなっても
僕らの暮らしは今も変わらず
少しずつ風化する
取り留めの無い時間
時代の波に恐れをなして
出て行く人は増えて行くけど
町の空気に疲れたならば
いつでもここに帰っておいで
わがまま過ぎて求めた夢は
そよいだ風に流れて散った
世界の果ての片隅に立ち
何も言わずにほほえんでいる
ご意見・ご感想