シャン、シャン…
レンガ作りの道路、ゴミ箱の置かれた狭い路地…
閑静な住宅街に似合わぬ鈴の音が響く。
タン、タン…
辺りが暗いせいではっきりとは分からないが、踊るようにうごめく影が1つ確かにそこにあった。
タン、タン…シャン!
ひと際大きく鳴り響いた鈴の音を最後にその影は動くのを止める。今夜は月がとても綺麗だ。
それは、一瞬だった。路地の入り口に今度は大きな影が現れる。と、同時にその大きな影は倒れ、辺りの石作りの壁にべっとりと血の跡を残した。時刻は午前二時だった。
シャン、シャン…タン、タン…
始めの影が再び動き出す。もう動かなくなった大きな影から離れるように…鈴の音を響かせ踊りながら…
しかし今度は影に月の光が当たり、影が男…いやまだほんの男の子と呼べる少年であることが分かった。彼は色とりどりな派手な服を着て、笑っている。しかしその身体には返り血がこびりつき、彼の手に握られている鋭利なナイフには生々しい肉片がついている。そのナイフには『Ⅴ』の文字が彫られていた。
今夜は月がとても綺麗だ。
―五番目のピエロ―
________________________________________
「サンタさん、ただいまー!」
「あらレミーお帰りなさい。今日もご苦労様。お風呂沸かしてあるから、入ってらっしゃい。」
「はーい!」
朝方家に帰った僕にサンタさんはいつものように優しく言ってくれ、僕は浴室に向かう。
僕はレミー=アベラール。アベラール…そう、アベラール……。そうなんだ、実はこれは僕の本当の名前じゃない。僕は孤児だから本当の名前はわからない。それ以前に本当のお父さんとお母さんの顔さえ見たことがないんだ。
でも、淋しいなんて思ったことは一度もないよ。だって、ジュリアさんが…ううん、サンタさんが僕を拾ってくれたから…。
サンタさんは僕にいろんなことを教えてくれた。世界には僕みたいな孤児がたくさんいる。その原因はお金や権力のために自分勝手なことをやっている人がたくさんいるからなんだって。
「悪い子にはお仕置きしなくちゃね。」
サンタさんがそう言って、僕に手渡したのはこのカラフルな衣装と『Ⅴ』と彫られたナイフだったんだ。
「今、私には3人の仲間がいるの。私を入れると貴方は『ペールノエル』の五番目のメンバーよ。…そうねぇ、五番目の道化師ってところかしら?」
「ねぇサンタさん。道化師ってなに?」
「フフ、貴方にはちょっと難しかったかしらね?そうねぇ…道化師って言うのはピエロって事かしら?『五番目のピエロ』これなら分かるかしら?」
「うん!サンタさん。」
それから何年たったのだろう?僕は毎晩のように悪いことをした大人の人にお仕置きをしに行ったりしている。サンタさんの仲間『ペールノエル』も大きくなって今ではメンバーは8人だ。みんな忙しくてほとんど会わないんだけどね。
「レミー!早く上がってらっしゃい。ご飯冷めちゃうわよ!」
「はーい!今行くー!」
久しぶりに昔のこと思い出しちゃった。僕はレミー=アベラール。『ペールノエル』の一員、『五番目のピエロ』だ!
母の温もり―五番目のピエロ(Ⅰ)―
mothy_悪ノP(http://piapro.jp/mothy)さんの五番目のピエロ(http://www.nicovideo.jp/watch/sm14639165)を二次創作満載で小説にさせて頂きました。
2連続悪ノPですね。前回の悪徳のジャッジメントの二次創作(http://piapro.jp/t/Vq9u)の時とは違い開示されている情報が少ないので混迷の渦に巻き込まれそうですが、レン君の声が好きすぎて書き出してしまいました(^_^;)
まだまだ謎に包まれた本家様ですが、とても切ないですね。少しでも雰囲気を出せるように、頑張ります!
続きはこちら(http://piapro.jp/t/nEVC)
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ご意見・ご感想
日枝学
ご意見・ご感想
読了! 続きが気になるところ
続き、期待しています! GJです!
2011/06/23 22:17:34
Raito :受験につき更新自粛><
メッセージ&フォローありがとうございます!
残念ながらテストの関係で今週は更新が出来ませんが、気長に待ってもらえると嬉しいです。次も頑張ります!
2011/06/28 13:34:00