屋上

うっ、うっ、ひっく…。

涙が止まらない。
私は五分程泣いている。
何で、何でカイトが…。

バンッ!!

扉の開く音が聞こえた。

トタトタトタッ…

誰かがこっちに近づいてきた。
「ミクッ。探したぞ。」
顔をゆっくり上げ、その声の主を見た。
…カイトだった。
「何泣いてんだよ。」
「うるさいっ。カイトなんか、カイトなんか…。」
私はカイトに向かって叫んだ。
「だいっきらいよ!!」
私はそう叫ぶと教室に走って帰った。


それから、私は頭が痛いと仮病を使って
昼食時間から六時間目まで保健室にいた。
学校が終わり私は教室に戻りカバンを持って教室を出ようとした。
「待てよ。」
するとカイトが私の肩をつかんで止めた。
「何なんだよ、いきなり
『きらいだ。』って。
俺が何をしたんだよ?」
「分からないの?」
「……。」
カイトはしばらく考えて、
「わからねぇ。」
と言った。
「理由が分かるまでカイトとは喋らないから。」
「はっ?待てよ。何でだよ。」
「よく考えてよね。理由を。」
私が教室を出ようとしたとき
「何について怒ってんだよ?」
とカイトが言った。
私は立ち止まった
「一体何なんだよ。」
「本当に分かんないの?」
「教えろよ。」
カイトのその言葉が頭に来た。
「自分で考えてっ!!」
私は教室を飛び出した。

ライセンス

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【8話-想い-】恋

書き直しアリ

閲覧数:140

投稿日:2008/11/19 00:32:00

文字数:565文字

カテゴリ:小説

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  • 紅蘭 蝶

    紅蘭 蝶

    ご意見・ご感想

    ちょ、急展開…ぅえぇ?;
    切なくなってきたぁ~…

    2008/11/16 01:03:22

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