何もないんだと言ってみた
色のない手のひらを見つめて
何もないんだと言ってみた
俯きつま先を眺めて
どうしたいのかわからなくなった
やりたいことはあったはずだけど
いつからかやめた夢を語ること
だって夢は夢だから
どうせかないやしないのだと、僕はそっち側じゃないんだと
ペンを握りしめてそう言い聞かせた
バカらしいと言ってみた
美しい成績表眺めて
バカらしいと言ってみた
履歴書の学歴欄を埋めながら
先生の言うことが正しいんだって
そう信じてれば丸をもらえた
いつからかやめた夢を見ること
だって夢だけじゃ生きてけないから
どうせ届きはしないのだと、みんなに笑われるだけなんだと
スケッチブック閉じてそう言い聞かせた
やりたいことがあったはずだ
丸なんかもらえなくてもよかった
何もないなんて本当は嘘だ
だってこんなにも悔しいのに
いつからかやめた夢を語ること
もう一度始めてもいいだろうか
いつからかやめた夢を見ること
もう一度始めてもいいだろうか
そっち側じゃなくたって笑われたって
かなわなくたって食えなくたって
やってやるんだとペン握りしめ スケッチブックをまた開いて
何もないんだと笑ってみた
振り返るとそうでもない
バカらしいと笑ってみた
ちっぽけだけど積み上げてきたもの
この手で拾って、つま先を前に向けて
もう一度始めるんだ、ナニかになりたかった僕の歌を
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