教室の隅に 独りのキミ

いつも伏し目がちに ページをめくる
いつも色の無い瞳で 窓の外をみてた


誰にも馴染まないキミは
黒く長い前髪で いつも目隠し
全てを拒絶するみたいな その 不気味な暗幕が
ボクは なんだか怖くて
好きじゃなかった

ぼんやり窓の外を 見つめたままの
その 後ろ姿は 風に消えてしまいそうで
なんだか 幽霊みたいで
好きじゃなかった


あの日 ふざけたトモダチの一言から
はじまった いたずら

ほんのちょっとからかうつもりの
少しの躊躇い 少しの好奇心
仲間外れは怖いから
ボクは止めたりしなかった


ボクは独りでは生きていけない
臆病者だから 寂しくて 怖くて

キミはいつも独りだから
独りでも生きていけるんだろう?
…なんて。




何にも染まらないキミが
独り 夕闇の教室で オレンジに染まる
いつも不気味な暗幕が オレンジに染まって
ボクには なんだか綺麗に見えて
怖くなった

荷物を纏める手元を 見つめた瞳が
揺れた暗幕の隙間から 覗いた瞳
が温かくて 聞こえた溜め息
幽霊なんかじゃなかった


次の日 キミの机からキミが消えた
まるで 幽霊みたいに

何でもないような顔してたキミが消えて
少しの苛立ち 大きな恐怖
仲間外れが怖いから
ボクも止めたりしなかった


ボクは独りでは生きていけない
臆病者だから 怖くて 怖くて

キミはいつも独りだったけど
独りで生きられたんだろうか
…そんなの、



歯車が廻る (好きじゃなかった)
独りでは 生きていけないから
歯車は止まらない (でも 嫌いじゃなかった)
キミが 幽霊になってしまっても

そして ボクは
そんな歯車から抜け出せない



キミがいつか
独りじゃなくなる日がくれば…
なんて、

そんなこと
臆病歯車者のボクが考えるのは
傲慢な話だよね


(ホントニ、ゴメン…)


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

臆病歯車者


イジメのような。


閲覧数:96

投稿日:2011/04/09 00:19:31

文字数:801文字

カテゴリ:歌詞

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