火曜日の午後。
きょうは「つんでれ」は定休日だ。
いつもはお客さんが座るテーブルに、
テトさん、ソラくん、モモちゃんの3人が座っていた。
「そう、モモちゃんは、ユウヒ化成の契約に?」
ソラくんが聞いた。
「ええ。サンセット・ギャラリーの専属に。スクラップ・ブッキングの講師としてです」
モモちゃんは、はにかんで言った。
「では、ここではカレーは出さなくなるの?」
モモちゃんが、テトさんに聞いた。
「うん。当面は、ルコちゃんのコーヒーは出していくけれど」
テトさんは言った。
●スタジオの先生に
「で、これから“スタジオ・つんでれ”では、月に一度は、料理教室とかも開こうと思うの」
テトさんは言った。
「その時は、ソラくん、ぜひ講師になってください」
「ええ、もちろん」
ソラくんは、うなずいた。
テトさんのお店「つんでれ」は、先ごろ、小さなスタジオを開いた。
そこは、ユウヒ化成の「サンセット・ギャラリー」のフランチャイズ・コーナーだ。
スペースが広くない「つんでれ」では、やむなくカフェの規模をせまくすることになった。
「また、もとどおりの“雑貨店・つんでれ”になっちゃうけど...」
テトさんは言った。
「2人とも、スタジオの先生として、よろしくお願いします」
「はい」「よろしく」
モモちゃんとソラくんはうなずいた。
●フリーの料理人?
一週間後。
公園の横の通りを、ソラくんは一人で歩いていた。
「ふぅむ。結局、フリーになっちゃったぞ」
彼は独り言を言った。
「月に一度、スタジオ・つんでれでの仕事がある。フリーの料理人、てわけか」
彼の足は自然と、公園の片すみに向かっていた。
そこは、よく移動カフェの「ドナドナ号」がいるところだ。
「...あ!」
はたして、ドナドナ号が、そこに止まっていた。
車の中にツナちゃんと、他にもう一人お客さんがいる。
「あ!ソラさん!」
白いネコの帽子をかぶったツナちゃんが、彼を見つけて手を振った。
彼も手を振って、ドナドナ号に近づいていった。
●ツナちゃんと美里さん
「こんにちは、ツナちゃん」
「こんにちは。ねぇ、紹介します。こちらソラくん。腕のいい料理家です」
ツナちゃんは、車のそばにいた女性に言い、こちらを向いた。
「ソラくん、こちら、うちの会社の美里課長です」
お客さんだと思ったその人は、ツナちゃんの上司、
「ハミングス」の美里課長だったのだ。
「はい!ど、どうも...」
「はじめまして。ソラさんですね」
美里さんは、笑顔で彼にあいさつした。
「ちょうど良かったわ。あなたにご連絡したいと思っていたところです」
彼女はソラくんに言った。
(次回に続く)
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