カフェ・つんでれで、恒例の「クラフト教室」が開かれている。
キャシー先生の、元気のいい声がひびく。
きょうの授業は、アルバムの写真をテープやシールでデコする「スクラップ・ブッキング」だ。
女性の生徒に混じって、きょうは男性の受講生もいる。
大柄な体をかがめて、一生懸命シールを貼るのは、グーグレ出版の、野呂間アル夫さんだ。
「オー!アル夫さん、なかなか筋がイイデスネ!」
英語なまりの日本語でほめられて、彼はちょっと得意げだ。
●モデルになってくれない?
「じゃあ、みなさん、ちょっと休憩にしましょう!」
教室はひと休みして、お茶の時間になった。
店の奥から、ルコ坊が出てきて、みんなに自慢のコーヒーをふるまった。
「なかなか上手ですね、アル夫さん」
ルコ坊は、彼の作品を見て言う。
「そうかい?ありがと」
ふと見ると、ルコ坊は、カメラとクロミクのぬいぐるみを持っている。
「あれ、ルコちゃん、そのカメラは何?」
「うん、クロミクを使ったフォト・コンテストに、私も応募するんだ」
「ねぇ、アル夫さん、ちょっとモデルになってくれない?」
ルコ坊の頼みに、彼は目を輝かせた。
「ほんとかい?僕でいいのかな、OK!よろこんで!」
●ストーリー・フォトを撮ろう
「童話をモチーフに、写真を撮りたいんだよ」
ルコ坊は、アル夫さんにぬいぐるみを渡した。
「私は、まだ未熟だからね。モモさんやマコさんみたいに、テクニックは無いけど、ストーリーものを撮るんだ」
「ちょっとそこのソファに、横になってくれます?で、クロミクをお腹に乗っけてくれる?」
「こうかな?」
ルコ坊の指図に、アル夫さんはしたがう。
すると、店の奥からシェフのソラくんが出てきて、そばに立った。
満面に笑みをたたえて、彼はバンザイをする。
「オッケーイ!撮りますよー!パシャ!!」
●重要な役割
デジカメの窓をのぞきながら、ルコ坊はよろこんだ。
「ありがとう、出来た出来た、私の作品、“赤ずきん”」
写真をのぞきこんで、アル夫さんは聞いた。
「赤ずきん?」
「そうです。でも、ルコちゃん、これ“赤ずきんの生還”ってタイトルの方が、良くないかな?」
ソラくんが言う。
「赤ずきんで、生還...。ひょっとして、僕の役は...」
アル夫さんはつぶやいた。
「うん、アル夫さんはオオカミの役ですよ」
写真の彼のおなかの上で、クロミクが元気に手をあげている。
無事の生還をよろこぶ、ソラくんの笑顔が明るい。
「なに、このひどい仕打ちは...」(ノ_-。)
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