アザレア feat.初音ミク / PaleRoid

有限の愛と幽玄の隘路
気高きは聳えるがこれを嫌った
期限切れの生命に懐古が実った
授かった性状を溝に捨て去った

街統べる諦観が異臭を放った
無関心が呼ぶは荒廃の残渣
空挺が堕ちて地球は変わった
古時計が鳴いた
嘘みたいだった

私はここに在ったでしょうか
私は愛されていたでしょうか
錆びた鉄塔の上で嗤う魂が謳うのは
未だ衒うよな歌
私は何処へ行くのでしょうか
私は愛されるでしょうか
この胸を縛り付ける鎖のような
形をしていたのはそう
きっと貴女でした

暗がりに棲んだ私は黙った
明日も変わらない曇天を睨めつけた
旧時は恋しいがそれすらも忘れた
誰も居ない此処に私はいなかった

廃屋に遺された哀傷歌
に手向けられた花もとうに枯れた
灰が降った夜は丁度まさに今日みたいな
無機質に過ぎ去った愛すべき日だ

貴女はここに在ったでしょうか
貴女は愛されていたでしょうか
煤けたままの線上の遥か彼方で
抱えきれないほどの哀咽を歌う
貴女は何処へ行くのでしょうか
貴女は覚えているでしょうか
嗄れた声で唄うベルスーズすら
遠い遠い遠い
ああ

延命を望むは厚顔か
いつか終わることは本当に尊いのか
流星が降った都市はやがて花が咲き誇るような
この地球の一部へ連れ戻された
崩れる鉄格子
ビルを覆う街路樹
道に咲いたのはアザレアか私の命か
忘れ難いことも忘れてしまう生き物だ
それでも貴女はいつも笑っていた

私はここに在ったでしょうか
私は愛されていたでしょうか
錆びた鉄塔の上で笑う魂が唄うのは
悲哀と慰めの歌
私は何処へ行くのでしょうか
私は愛されるでしょうか
この胸を縛り付ける鎖のような
形をしていると思っていた
頭の中の騒擾に任せるように
夢の中の溟渤を揺蕩うように
今この時に産まれたと間違うくらい
貴女のことだけを思う
これは恋だった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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アザレア 歌詞

閲覧数:89

投稿日:2022/11/27 18:16:34

文字数:800文字

カテゴリ:歌詞

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