祭から足早に抜け出し
汗ばんだシャツで拭いた
黒い涙の様な斑点
嗚呼、「夜は涼しいな」
出店の明かりで悲しみを覚える
幼さは捨てきれず大人になったわ
不意に放った もう覚えてない言葉
「大人になったな」
高鳴りを忘れた左手
乱れた髪を上げる
目を逸らして 味を殺した
浮かれた跡は残ってた
祭から足早に抜け出し
汗ばんだシャツで拭いた
黒い涙の様な斑点
笑ってしまうくらいに、夜は涼しいな
祭から足早に抜け出し
汗ばんだ愛を纏った
赤いピアスと提灯が揺れる
焦げたにおいが、鼻につくな
辺りは対を成す 人達の群れ
空は藍色なグレー
いつの時代も
人は愛に狂って、人生に憂う
真似た衣装の裏に潜んだ
苦しさに晒う
憂々々
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