「・・・僕なんか、貴女にとって、どうでもいいんですよね?」

貴女のいない空間の中で、僕は独り呟いた。

かつて、貴女は言ってくれた。

僕と、もっともっと早く、出会いたかったって。

その言葉と共に、見せてくれた笑顔は。

僕に、見せてくれた、貴女の笑顔は。

「全て、全て、嘘だったんですか・・・?」

そんなの、認めたくなくて。でも現実には、貴女はここにいない。


僕の、隣にいない。


「理由とか論理とか、そんなの・・・どうでもいいです」

貴女のいない空間の中で、今日も一日を終える。

せめて、姿を見たくて、ほんの数ヶ月まで僕の一番近くにいた貴女の姿を思い浮かべようとするけど、僕のメモリーはどうやら初期値に戻ってしまったみたいで、思い出せなかった。

そういえば、マスターの持ってる音楽プレーヤーも、音楽だけ初期値に戻ってしまったらしい。

僕は、パソコンの中の住人だから、知ってる。

ついでに、音楽プレーヤーが同期してた相棒のライブラリソフトウェアが、マスターの部屋にあるパソコンの中に、寂しそうに存在していることも、知ってる。


貴女 あんど マスター


僕がこんなにも切ない感情を抱えているということは、・・・あの論理をなぞると、貴女も、・・・そうなんですよね?




マスター。


・・・僕が歌ったら、貴女の声を、聞かせてくれますか?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【カイトだけ】 逢いたい

こんにちは、もごもご犬です!
今回は、少し実話が入ってます。分かる人、いるかな?

あと1つ、今度は亜種コラボ小説の方であるのですが、時間があったら投稿するかもしれません!
お楽しみに!><

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投稿日:2010/06/26 14:59:44

文字数:585文字

カテゴリ:小説

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