なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ囚われてるんだ

12月31日
ふと寂しくなった寒空
君に「暇？」ってメッセージを
打つのすら暇つぶしで

あの頃は良かった　なんて
あの頃に言えただろうか
あの日見た　良かったも　悪かったも
全部全部　ひっくるめられっかよ

なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ囚われてるんだ
今と比べられないくらい
楽しいに浸ってばっかだったな
なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ呪われてるんだ
今が退屈みたいに聞こえて
また虚しくなったんだ


誰も彼も走り回る　忙しない日々も直に終わる
雪が降り積もったわけでもないのに
どこにも響いてこない静けさだけ

世界を見渡しても　僕と君しかいないみたいで
「そんじゃまた」ってワード　今生のお別れ
みたいに聞こえて　立ち止まる

「さよならは悲しい言葉じゃない」
左様なら胸のこの痛みは何？
夢描くような毎日とは
無縁で怠惰な今日までよ

なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ囚われてるんだ
今と比べられないくらい
生きてることに真っ直ぐだったな
なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ呪われてるんだ
今は退屈？　わかんないけど
また　懐かしくなったんだ

もう着なくなった　厚手の安いコートも
捨てられなかった　思い出も
どこにしまったか　探す宛てもないまま
どこかずっと頭の　片隅に残ってる
君からもらった　手紙を開くと
あの日の僕がそこにいるんだ
また会えたねなんて幸せな
顔を思い出したんだ

なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ囚われてるんだ
今と比べられないくらい
嬉しい悲しいが詰まってたな
なにかありそうで　なにもない
あの日々に　まだ呪われてるんだ
今も昔もつまんない日々だけが
愛おしかったんだ

(なにかありそうで　なにもない)
遠い空を見上げると
ふと立ち上るいつかのこと
ただ駄弁るだけだったあの場所とか
朝日を見て歩いた帰り道とか

(なにかありそうで　なにもない)
曇り空　星も見えないけど
明日くらいは晴れないかな？
君に「久しぶり」ってメッセージを
打つ言い訳日和になんないかな？