灰皿の最後の一本
火をつける癖まで模してしまった
慣れない煙で肺を満たそう
近づく作法は構わない
襟元に残る 昨日の香
洗えば消えるが洗えない
それだけが
優しさと言うのなら
私はまだ
優しくなんてなれない
あの人と同じ煙草の匂い
同じ銘柄指伸ばし………
─やめた。

これが最後のあなたの痕跡

桜の花と死体のように
あなたがどこへ行こうとも
あなたがどこへ行こうとも


「偶然だよ」と笑う 通り道さえ
足跡をなぞってしまった
季節のうつろいで薄れるものを
私は何度も繰り返す
鍵穴に触れた、指先は冷えた
ただ確かめたいだけ
忘れるたびに
生き返るくらいなら
私はずっと
昨日にいてあげる
同じ煙草の匂い
私の服にも染みついている
あなたが残した
息を吸うたび
少しずつ私も
あなたになっていく
あなたが帰ってこないなら
私があなたを迎えに行く
空の果てでも
土の下でも
あなたがどこへ行こうとも
あなたがどこへ行こうとも

灰だけが

静かに頷いた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

呪い

歌詞を書きました
インストをつけてくださる方がいるととても嬉しいです

もっと見る

閲覧数:22

投稿日:2026/10/12 09:42:43

文字数:427文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました