紺碧の空が紅く染まり

紅(くれない)の空に闇の帳が下ろされる

静寂の中

吹いては巡る風の音は

皆(みな)を眠りに誘う子守唄

朧げな光の下

水面に映る僕の姿は

一片の葉で広がる波紋に揺れて

曖昧なものになる

ここに僕は居るでしょうか?

ここに居てもいいでしょうか?

夜を照らすことなど出来ませんが……


舞い散る紅葉(もみじ)が土に埋もれ

寒空に浮かぶ雲は悠々とたゆたう

沈黙の中

降っては積もる白い影は

皆(みな)の身体を震わす雪化粧

儚げな光の下

手を繋いだ二人の姿は

温もりを求めようと肩を寄せて

凍てついた息を零す

ここに僕は要るでしょうか?

ここに居てもいいでしょうか?

誰も温めてあげられませんが……


夜空に浮かぶ度

地球(ほし)の陰に身を潜ませたいと願う僕は臆病者

太陽(あなた)の温かい光が羨ましくて

今夜もまた叶わぬ夢を見るのだろう


寂しげに灯る光

水面に見える僕の輪郭(かたち)は

また一つ伝い落ちた雫に揺れて

曖昧なものになる

ここに僕は居なくていい

ここに僕は要らないから

独り言は闇に溶けていくだけ……


早く夜を終わりにして

早く朝を始まらせて

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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月の唄

夏の太陽ときて、次は冬の月。
でもお互いがお互いを必要としているのだから、それでいいんだと思う。

閲覧数:110

投稿日:2012/01/08 19:00:29

文字数:527文字

カテゴリ:歌詞

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