「それじゃ、話の本題に入ろうか」
レン君が吹っ切れたような声で言う。
「え!?話ってさっきのじゃなかったの!?」
「うん」
・・・・くそ~~!!さっきあんな事があったのにもういつもどうりだよ、こいつ!
「じゃあ、本題っつうのはどんな内容なんでしょ」
ちょっとひねくれた様子で言ってみる。
「何?ミク、お前、もう俺がいつもどうりだからひねくれてんの?」
レン君が笑いながら言う。
「さぁ~どうでしょうね?」
まったくレン君は!!どんだけタチ悪いのよ!!
「で、本題」
「あ、はいはい。何でございましょう?」
「だからソレおもしろくないって」
真顔で言われた。こいつ~~~~!!!私だってわかってるわよ!!バリエーションが少なくて悪うござんしたね!!!
「で!?本題!!」
自分から言ってきたんだろうが!話そらすな!!
「ミクはさ、カイトのことどう思ってる?」
「え?カイトのこと?」
「うん」
「・・・・バカだし勉強できないし運動できないしカッコよくないしモテないし・・・・」
「それだけ?」
「ん?んーん」
「じゃ、何?」
「カイトは、私の一番の心のよりどころ・・・かな?」
「どうしてそう思うの?」
「何も言わなくてもわかってくれるから・・・かな?困ったときとか、悲しいときとか、・・・誰かに側にいて欲しいときも、ずっと隣にいてくれたし」
「他には?」
他に?難しい事聞くなぁ、レン君は。
「・・・・・・・?」
「・・・じゃあさ、カイトのことカッコいいと思ったことある?」
「ない」
「あ、そう;」
「うん?」
「まあでも、そこまでわかってれば大丈夫かな?」
「何が?」
「何でも。・・・ミク、早く気づいてやれよな」
「はい?」
「じゃあ、俺先に帰るから」
「うん」
「今日の事は二人には内緒な」
「うん、わかった。また明日ね」
「ああ、また明日。・・・それと・・・」
「?」
「戸締まりよろしく!」
「え?」
レン君がいきなり走り出した。教室の窓を見ると全部あいていた。あんのクソガキ~~~~!!!
外を見るとレン君がもう校庭を走っていた。
「はやっ」
なんだかレン君の頬が光っていたような気がしたけど、私は無視した。
「ごめんね・・・。」
私はそう呟いて、教室の戸締まりをして帰った。
=翌日=
鳥のさえずりと目覚ましの音で今日も早く起きた私は、いつもどうり朝食をとってカイトを迎えに行く。
「カイトー!行こー!」
「はいよー!!」
カイトが玄関の扉を勢いよく開いた。
「うきゃ!」
「っと、ごめん;待った?」
「いや全然;つかあんたもうちょっと静かに開けたらどうなの!?もう少しでぶつかるトコだったじゃない!!」
「ごめん・・・;」
「いいわよ、もう。リンちゃんたちのこと迎えに行こう」
私はため息をつきながら言った。
「あれ?ミク、今日優しくね?」
・・・昨日言葉にしてわかったんだよ・・・・。カイトは私にとってなくちゃない存在だって事。だからもっと大事にしなくちゃいけない事。離さないようにしなくちゃいけないこと。
「優しくて悪い?」
「いや、別に」
「そう」
鏡音家からリンちゃんとレン君が出てくるのが見えた。
「あっ!ミーちゃんおはよう^^」
「おはよう^^」
「カイトもおはよう!」
「リン!もってなんだ!もって!!」
二人がしゃべっていると、レン君と目があった。
「おはよう、ミク」
レン君が笑顔で言ってくれた。
「おはようレン君」
私も笑顔で言い返した。
「昨日の事は・・・、」
一瞬ドキっとする。そして口を開く。
「二人だけの秘密ね」
私が笑顔を見せると、レン君も笑顔を見せてくれた。すこしホッとした。
「さ、学校行こう。そこの二人、早くしないとおいてくぞ」
「「待ってよ~!!」」
いつもどうり。これでいいんだよね?レン君。
コメント3
関連動画0
オススメ作品
明日は明日 今日は今日
今は今でしかないし
難しく考えずに それとなしにやっていこう
それとなく始めよう
始めるきっかけなんて みんななんとなくでしかないし
そんなに意気込んでもないし
勝ったり負けたりそんなに大事?
才能あるなしそんなに必要?
尊敬されることが目標なの?
注目されたいの?...らっくにしてみよう
yukizoratouta
ありえない幻想
あふれだす妄想
君以外全部いらないわ
息をするように嘘ついて
もうあたしやっぱいらない子?
こぼれ出しちゃった承認欲求
もっとココロ満たしてよ
アスパルテーム 甘い夢
あたしだけに愛をください
あ゛~もうムリ まじムリ...妄想アスパルテームfeat. picco,初音ミク
ESHIKARA
廃墟の国のアリス
-------------------------------
BPM=156
作詞作編曲:まふまふ
-------------------------------
曇天を揺らす警鐘(ケイショウ)と拡声器
ざらついた共感覚
泣き寝入りの合法 倫理 事なかれの大衆心理
昨夜の遺体は狙...廃墟の国のアリス
まふまふ
命に嫌われている
「死にたいなんて言うなよ。
諦めないで生きろよ。」
そんな歌が正しいなんて馬鹿げてるよな。
実際自分は死んでもよくて周りが死んだら悲しくて
「それが嫌だから」っていうエゴなんです。
他人が生きてもどうでもよくて
誰かを嫌うこともファッションで
それでも「平和に生きよう」
なんて素敵...命に嫌われている。
kurogaki
歪な声がする
早く帰れと入相
急いだその分ほど老い疲れてく
弱音吐ける私の勇気がただ羨ましいだけと
夢は簡単に嘘つきになる
靉靆の中でつまらない顔
この世の美しさの限り生きていくと
ほざく子供のうちはいい子で
頑是なさは悪魔
知らない名前と地名全て無意味...地震雲
yidongxiang
ピノキオPの『恋するミュータント』を聞いて僕が思った事を、物語にしてみました。
同じくピノキオPの『 oz 』、『恋するミュータント』、そして童話『オズの魔法使い』との三つ巴ミックスです。
あろうことか前・後篇あわせて12ページもあるので、どうぞお時間のある時に読んで頂ければ幸いです。
素晴らしき作...オズと恋するミュータント(前篇)
時給310円
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想
ばかぷりんす。
その他
レンかっこいいですか?よかった~^^
そう言ってもらえて嬉しいです♪
ミクもかわいいですか??精一杯かわいく、かわいくしてたんで、それが伝わってよかったです☆
コメントありがとうございました!
2009/07/26 10:44:25
ヘルケロ
ご意見・ご感想
ヘルフィヨトルです。
レンがかっこいいしなんかすごい
というかミクが可愛いい!
2009/07/26 06:28:11
ばかぷりんす。
その他
ありがとうございます!!
イケレンになるようにがんばりました!それが伝わっていてとても嬉しいです!!
コメありがとうございました☆
2009/07/05 23:48:34