【Ａメロ】
早朝３：２５。帰宅。(16)
今日は嫌なコトがあったので、ピアスの穴をあけました。(26)
冬の凍てつく寒さでちょうど、(14)
耳たぶも死人のそれのように冷たくなっていたから、(26)

【Ｂメロ】
安全ピンであけるのは、思ったよりとてもカンタンでした。(28)

【Ａメロ】
不思議に、すっと入っていくのです。(15)
１/３くらいまでは、すいこまれるように。(22)
半分くらいから、力を入れて。(16)
けれど、そこまで力を入れなくても良かったようで、(24)

【Ｂメロ】
耳たぶの裏側にあてがった、小さな消しゴムのカケラに(28)

【サビ】
いきおいよく針が刺さって、それを引き抜く方がよっぽど大変でした。(34)
しかしよく冷やせば痛くないという話は本当なんだなぁ、と思いました。(37)
考えたら当たり前です。冷やせば感覚はなくなる。(28)

【Ａメロ】
ようやく消しゴムと耳たぶから（15）
針を引き抜くことに成功した私はとりあえず、（25）
銀色に光る小さな小さな（16）
球のピアスをはめ込むと、後はもう寝ることにしました。(26)

【Ｂメロ】
枕に頭を押し付け、左耳にそっと指を伸ばして、(28)

【サビ】
新たに増えたピアスに触れてみました。冷たく冷たく、冷やしてあけた（34）
ピアスの穴は、いとおしいものでした。後に残るのは、痛みではなく、熱でした。(37)
ちりちりする、ただ熱い、熱。ああよかった、と思いました。（28）

【Ｃメロ】
そろそろ、私の真ん中は限界だったので、もしかしたら（28）
そのせいで最近は痛みも感じなくなっているんじゃ（27）
ないのかとぐるぐるぐるぐる考えてしまっていたので、（26）
この、痛みの前触れである、けれどいまだ痛みよりやさしい、（28）
火のような熱があることが、とても、とても、私を癒すのです。（29）

【サビ】
この家は冷え込むから、私のこの左耳は、痛みを知ることなく、（33）
ただ熱のみをいつまでも覚えるでしょう。私を救うものです。救うものです。（37）
考えたらおかしな事です。ピアスは冷たいままなのに。（27）