ここでこうしていても始まらない、と言う事であたし達は近くのベンチに座り帽子屋さんに渡された封筒を開けてみた。


『白い小石で救われた 二度目は小鳥に迷わされ 甘い香りに一時眠れ 最後は焼いて宝物』


「何これ?暗号文?」
「さっぱり判んない…こう言うの苦手だなぁ。」
「うーん…『最後は焼いて宝物』って書いてあるから火の中とか?でも危ない所には
 多分無さそうだよね?」
「それ以前の文章も何の事やら…。」
「暗号文を解く時は部分と全体を交互に見るのがコツよね。まず漢字だけ拾ってみる
 とか、色だけ拾ってみるとか。」
「うーん、そうだね。」

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「これでどうだ?!フルハウス!!」
「ダイヤのストレートフラッシュ!!」

トカゲさんはその金色の目でニヤリとこちらを見るとスッとカードを返した。

「Kのフォーカード、ハイ残念でした。」
「だあああああああ!!!何で勝てないんだぁあああああああああ!!!」
「嘘でしょぉ…。」
「退屈でしたら次はババヌキでもしましょうか?」
「ババヌキも強そうよね…。」
「さぁ、どうでしょうね?」
「ぜってぇ勝つ…。」
「さて…始めましょうか。」

笑顔でカードをシャッフルする。最初は気のせいかと思っていたけど、今は確信を持って言える…この人ドSだ!!

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箱根細工みたいな物だと思ってた小箱は何をどうしても開かなかった。弄っていると時折出来る隙間に爪を引っ掛けてみたりしたけど手が痛くなって来た。

「ああん!もう!イライラする~~!!」
「つ…爪が痛いです…。」
「これ本当に開くのかなぁ…。」
「花壇さん、少し休憩しましょう。脳をリセットしたいです。」
「そうですね…。」

大口叩いて情けないなぁ…私。

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途中で合流したイエローに質問してみた。

「なぁ、イエロー…。」
「シャルロットです。」
「シャルロット、聞いて良いか?」
「どうぞ。」
「…子供…何処だ…?」
「何処だろう…?」

まだ、捜していた。

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  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DollsGame-54.カモミール-

闇月詩亜、2歳、特技は大声とかくれんぼ。

閲覧数:127

投稿日:2010/08/05 01:34:39

文字数:1,017文字

カテゴリ:小説

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