嫌味な程に良い天気!と言うかぶっちゃけ炎天下?うーん、まぁ夏だから良いか。
「バタフライさん!写真撮って良いですか?!」
「はいはーい♪」
「あ、私達もお願いします~!」
えへへへへへ~ちょっと芸能人みたいな気分♪それにしても、プレート何に使うんだろう?宝物って言うからにはどこかに隠したりとかするのかな?それともオークションとか?
「マイ、アイドルじゃないんだからちゃんと仕事しなよ。」
「ん~もう!サウは今日の課題楽しみじゃないの?鳳仙花さんとプレート交換
したんでしょ?」
「渡したけど交換はしてないよ。何か女の子同士で交換するとか言ってたし…。」
「えぇ~?!じゃあサウとナス君で鳳仙花さんの取り合いとかは無いの~?!
つまんなーい!!」
「何期待してんだよ…大体課題の内容だって判んないのに。」
思ったより修羅場も昼ドラ展開も見れなかったのよね…すっごく肩すかしを喰らった気分…何か面白い事無いかな~?と、正午を告げる時計の鐘と共に、いつものアナウンスが響いた。
「カカカカカカカ!ご来場あーりがとうございまーす!MCイド様でございまーす!
お楽しみの所でしょうが、今回の課題の発表を行いまーす!」
「あ!課題!サウ課題だって!」
「みたいだね。」
「えー、今回の課題はこれだ!!
『宝物を護り切れ』
プレイヤーとNPCに事前に『Treasure』として自分以外の誰かにプレートを渡して
貰っている。そのプレートをお互いに奪い合って貰いまーす!」
「…はい?」
「誰かのプレートを戦って奪い取り、プレートの持ち主の名前と『ブレイク』の
コールをすればOKだ。自分の名前が書かれたプレートをブレイクされたら脱落な!
因みに凶器の使用は厳禁だ!ここは健全な施設だからな!」
「ちょ…ちょっとちょっと…サウ…NPCって執事長とか鳴兎さんだって居るんだよね?」
「うん…昨日思いっ切り花壇さんに渡してた。」
確かに面白い事無いかな~とか修羅場展開無いかな~とか期待はしてました、でもごめんなさい、スイマセン、もう言いません、ここまでやれとは望んでいません、DVDで我慢します!
「あの二人潰し合ったりとかしないかなぁ?他の皆でフクロにするとかさ。」
「マイ、黒い。」
「だって執事長に適う人なんて居るの?!あの人きっと笑顔で人一人位バラバラに
出来るって!」
「それ犯罪だから。」
どうしよう、どうしよう…?!ここはやられる前にやる方が良いかな?!あ、でも隠れていれば良いじゃない、私頭良い~♪
「尚、このゲームには『グリフォン』が参加するぞ!コイツは追跡装置満載だから
隠れたり逃げたりしても無駄無駄ぁ!一般客は手出しするなよ~?そんじゃ、
はっじめっるぜえええ!!」
…八方塞って感じ…?こうなったら暴れた方が勝ちかも!取り敢えず手近に居るサウから…!
「あれ?サウ?サ~ウ~?何処行っちゃったの~?戦おうよ~?」
逃げ足速いなぁ…。
DollsGame-115.ルリジサ-
全速力で逃亡
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「ちょっと黙ってて!」
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