※ 注意
・カイト&マスター(♀)と、リンレン&マスター(♂)の2家庭設定。
・時間の無さでさらに駄目文。
・オチがしょうもない。

呆れる覚悟をした方はレッツスクロール。



















 ある昼の事、あるそれなりに広い敷地を持つマンションの一室に、夏というのに長いマフラーを巻いた青年が訪れた。
 それを出迎えたのは金髪碧眼の、お互いがお互いに似た少年と少女。
「カイ兄おっはよー!珍しいねっ!」
 頭の大きな白いリボンを揺らし、タンクトップに短パンといういでたちをした少女が聞き、
「もう昼だけどね・・・。まぁとりあえず上がってよ」
 金髪を後ろで束ねて同じくタンクトップに短パン姿の少年は、少女の台詞を訂正しつつ丁寧にリビングへ案内した。
 三人はリビングで冷えたウーロン茶を飲みつつそれなりの世間話を済ませると、青年が「そういえば」と今思い出した口ぶりで本題を口にした。
「リンとレンさ、『タナバタ』って何か知ってる?」
 少年と少女がものすごく驚いた顔をしたのは言うまでもない。



 マフラーの青年、カイトが発言してたっぷり三十秒間、よく似た少年と少女、レンとリンはお互いに顔を見合わせていた。何も口に出してはいないが、エメラルドの光沢を放つ瞳で何か会話しているようにも見えるその姿は何となく双子っぽかった。
「・・・あのー。もしかしてカイ兄、今年で七夕初めてだったりする?」
 レンは優しさが滲み出る大人のような笑顔をカイトに向ける。その顔色にはよく目立つ色で『ねぇ嘘だよね?本気じゃないよね?』と書いてあった。
「うん、そうだよ?どうしたの?」
 カイトは不思議げに首を傾ける。その仕草やその他色々含めて、この三人で一番子供っぽかった。
「な、なんでもないよ!えーとえ-と、笹に願い事を書く日のことなの!」
 リンが汗水を流して一言で完結的に説明し、レンが慌てて「ばかっ!」と止めたが、リンも自らの失態に気が付くには少し遅かった。
「願い事!?それっていくつお願いしても大丈夫なの?!あ、それとも星が流れてる間だけとか?」
 カイトが聞いた事もないらしい『タナバタ』のまさかの行事に瑠璃色の眼を輝かせてはしゃぎ始める。まさに子供のように喜ぶ成人型ボーカロイドに、彼よりも真実を知る年齢設定十四歳のリンとレンは、同時に背後のカレンダーを見た。
 背後の日捲りカレンダーには小さく『7月』、大きく『8』と書かれている。
 つまり、今日は七月八日だった。
「ねぇねぇ、いつ笹用意するの?」
 はしゃぐ精神年齢九ヵ月(起動時間的な意味で)には残酷な現実だった。
「あー・・・と、カイ兄の家でそのうちやるんじゃないかな?」
 せめて現実を叩きつけるのを遅くする為にレンは責任転嫁を狙う。
「マスターの家じゃ出来ないんだって。『うち、キリスト教だから』って」
 すでに回避された後だった。そもそも、実はカイトのマスターの家には仏壇があったりする。疑問に思わなかったのかと言い掛けてレンは飲み込んだ。
「そっ、そうなんだー・・・。実は僕らの家もキリスト教なんだ」
「え?・・・あーっ!そうそうキリスト教なの!」
 リンもレンに口裏を合わせる。ちなみにこの一室、法事用の数珠等をばっちり置いてある。
 かくして危機は回避された、と思われた。
「えっ・・・そっか。じゃあ仕方が無いね。ごめんね」
 しゅん、と眉端を下げ気落ちするカイト。
 罪悪感を抉る存在がそこにいた。



「マスターマスター!おっかえりなさーい!」
「ただいま、カイト・・・。何か、いい事あった?」
 その日の夕方。学校から家へ帰宅したマスターと呼ばれた無表情の少女は、抱きついてきたカイトの頭を片手で撫でながら鞄を横に放り捨てる。
「いい事あったんですよ!リンとレンとタナバタしてきました!」
「えっ・・・。・・・・そうか、良かったな」
 マスターに両手で髪をぐしゃぐしゃにされていることも気にせずカイトは屈託無く笑う。とても幸せそうな笑顔だ。
「リンとレンの所に行ったんですけど二人の家もキリスト教で、でも二人が俺の為に笹をどこかから持ってきてくれたんです!それで三人でたくさんお願い事を書いたんですよ!マスターも来たら良かったのにー」
「んー・・。まぁ学校あったし、仕方ないよ」
 マスターはカイトの青い髪に指を通し、髪型を整える。
「カイトが楽しそうで、私は良かったよ」
 そう言ってほんの少しだけ、笑った。
「・・・・そこまで良かったなら、来年はやろうか」
「したいです!あ、でもキリスト教だから駄目なんですよね?」
「あ・・・・・。・・・誰にも言わなかったら大丈夫。多分」
「本当ですか!?じゃあ、その時はリンとレンも呼ばなきゃいけませんね!」
「お前、さっきの私の話聞いてたか・・・?」
 かくして、純粋な子供の心の危機は免れた。



 しかしそれをリンとレンのマスターがぶち壊しにしてしまうのは、また別の話である。



Fin.

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

過ぎてしまった話

 
 なんぞこれ。
 こんな駄目文に付き合ってくれた読者の皆様、ありがとうございました。何故この駄目文を載せたのか、それは……

 子供よりも無知なあほの子萌えを語りたかったんです!(力説
 …ごめんなさいごめんなさいそんな眼で見ないでっ!

 もしかしたら恥ずかしくなってそのうち消すかもです。本当に読んでくださってありがとうございました!

閲覧数:240

投稿日:2009/07/08 08:24:59

文字数:2,072文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 秋徒

    秋徒

    その他

    きゃらめる☆アイスさんへ

     ですよねー!(*´∀`)
     あほの子は正義ですよ!襲った時のリアクションがもう可愛すぎてやばi(##このコメントは削除されました##)
     ふぅ…。そう言っていただけると救いになります。玉砕覚悟で投稿したかいがありました。ちなみに作者は、小学生の頃ゴールデンレトリバー×3に追いかけられたトラウマがあります。

     今回も読んでいただき、ありがとうございました!

    2009/07/13 13:11:03

オススメ作品

クリップボードにコピーしました