何を待っていたんだろう
動けなくなっている間にも
花の色は散っていくのに
月の顔は変わっていくのに

誰かが来るのを選ばれるのを
誰も通らなくなった道端で今も
来るはずのない郵便屋さんを
鳴るはずのないポストの底を

本当は全部やりたかった全部
散る花の種を植えたかった
月の顔を覚えていたかった
誰かに会いに行きたかった
手紙を出しに走りたかった

ポストに響く音で花咲いた
君の笑顔を眺めていたかった


いつまで待つつもりだろう
鍵を探している間にも
鳥はどこかへはばたくのに
風は記憶を奪っていくのに

「いつか」が来るのを伸べた指を
誰も歌わなくなった呪文を今も
居るはずのないお隣さんを
響くはずないノックの音を

本当は全部始めたかった全部
飛び立つ鳥に祈りたかった
去り行く風に献げたかった
泣いてる君の手を取りたかった
そのドアを一緒に開けたかった

こぼれた涙をぬぐい取って
君を笑顔で満たしていたかった


与えられることはない(動悸がする)
求められることはない(息が苦しい)
逃げることは許されない(足が動かない)
時間は僕をさばいてる(時の音を消して)

夢で終わらせたい割には懐かしくて
夢と願う割にはまだ暖かくて
冷たくなるのを眺めているうちに
君の雫はいくつあふれていった?

もう会えないのに並べた「またね」
詐欺師もペテン師も慣れてしまえば
あやふやな言葉にしがみついても
絡まったパラシュートが困ってる


本当は全部本当に全部
もっと前からずっと

今すぐに汽車に乗って行って
君のため息を笑い飛ばしたい
スケジュール帳を破り捨てて
暖炉に焼べてしまいたい
その口を噤んだ時間を共にして
世界を敵にするのを手伝うから

笑った顔以外も大好きだって
何も無かったように呟くから


クラシカルにくすんだ日々を
少しだけでも拭い去って輝くなら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

願いごとクラシカル

閲覧数:69

投稿日:2022/12/11 23:22:17

文字数:790文字

カテゴリ:歌詞

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