「ここですね・・・!」
カイコは、アパートを見上げて言った。
「えーと、管理人さん・・・」
きょろきょろと辺りを見回すも、誰もいない。そんなところへ、
「どうしたの?」
黄色い髪をした女の子が声をかけた。手には大量のみかん。
「あ、・・・」
「誰か用?」
「あの、このアパートに、メイコさんという人が住んでいると聞いたのですが・・・」
「メイコ? ・・・あ、めーちゃんかー」
一瞬首をひねらせ、頷く女の子。
「めーちゃんに、話があるの?」
「はい!」
「うお、いい返事だなー! このくらい、ミクも威勢があるといいな全く」
「?」
「めーちゃんは、家の中にいるよ。一緒行こー!」
「ありがとうございます!」
2人はエレベーターに乗り込んだ。
「私の名前は鏡音リンっていうんだよー」
黄色い女の子はそう言う。
「私は、カイコっていいます」
「・・・カイコ?」
カイコの言葉に、黄色い女の子もといリンは、じっとカイコを見つめる。
「そっか、髪青いから、・・・あー、そっかそっか、これはいいもの見たよーリンさん」
リンは呟いては、しきりに頷く。
「?」
「カイトって、知ってる?」
その言葉でエレベーターが到着したので、2人は降りて歩く。
「はい! さっきお会いしました!」
「お・・・ということは、我らがマスターにも会ったんだ?」
「はい!」
「ずばり、カイコちゃんから見て、マスターとカイトってどうよ?」
「お2人は、面白い方なんだと思いました」
「・・・カイコちゃん、純粋すぎるよー!」
「?」
「はぁ・・・世の中も捨てたもんじゃないよ。・・・あ、ここが、私とミクとめーちゃんとレンきゅんの4人が住んでるとこだよー! ・・・さ、どーぞどーぞ」
リンはドアを開ける。
「おじゃまします」
そう言って、カイコは中に入る。
「めーちゃん、お客さーん!」
「もうそんな大声出さないの。お客さんに失礼でしょ? ・・・あら、」
リンの大声に、自室から出てくるめーちゃん。
「おかしいわね・・・さっきマスターからメールが来てたんだけど」
「この子は、カイコちゃんっていう女の子」
「えっ、・・・あ、そうなの。この子がカイコちゃんね、初めまして」
「初めまして!」
「・・・めーちゃん、マスターからどんなメール来てたの?」
「・・・えっと、『もうすぐそっちに、カイコっていう女の子が来るからねー。私、今から寝るから、メールしといてね。じゃ、おやすみ・・・』っていうメール」
「いいなー! マスターにそういうメール来てほしーい!!」
「はいはい。・・・カイコちゃん、上がって。そこのリンは、放っておいて大丈夫だから」
「え!?? リンさん放置プレー一番やだー!!」
見事に置いてけぼりをくらうリンだった。
「・・・それで、私に何の用なの?」
ひと段落してから、めーちゃんはカイコに聞く。
「・・・めーちゃんは博士だよって、教えてくれて」
「あ、マスターね、絶対」
特に否定するわけもなく言うめーちゃん。
ちなみにリンは今はいない。再び手に大量のみかんを持って、外に飛び出していったからだ。なので、今リビングにいるのは、めーちゃんとカイコの2人である。
「でも、何で博士もボーカロイドに・・・」
「・・・色々あってね。あ、写真持ってる?」
「はい!」
そう言って、携帯を取り出してめーちゃんに見せる。
「良かった。私も携帯持ってるし、何より、あの写真たちは消えてないわよ」
「そうなんですか」
「それで、カイコ」
「はい」
「これから、・・・どうするの?」
「・・・これから、ですか」
「しばらく家に居てもいいわよ。ずっと居てくれてもいいし」
「ほ、本当ですかっ!?」
「本当よ」
「・・・でも、他の人たちが・・・」
「平気よ。あの子たちは、多分大喜びだと思う」
「そうですか・・・」
なんだか複雑そうな表情のカイコ。
「・・・2人っきりがいいの?」
「・・・え」
「顔にそう書いてある」
「・・・正直、そうです」
「・・・」
「だめなら、それでいいんですけど・・・」
「じゃあ、引越せばいいのね。2人だけ」
「えっ・・・」
「そうすれば、いいでしょう?」
「あ、・・・分かりました!」
すっごく嬉しそうなカイコ。
「決まりね。もう明日には引越せるから、今日はここで泊っていきなさい?」
「分かりました、博士!」
「・・・それは2人っきりの時だけね、カイコちゃん」
「・・・はい!」
こうして、こっちは無事終わりつつあった・・・。
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