おまえの写真に 手を合わせ
無口な朝が 今日も始まる
ひとりになった この部屋は
やけに広くて 落ちつきゃしない
夫婦(めおと)でいれば いつかは来ると
頭では わかっていたけどよ
思いもよらぬ 弔いを
信じたくねえ 俺がいる
着物姿の 笑顔に話す
会いてえな なぁ、おまえ
陽が差し込んだ 台所
思い出すのは 惚れていた味
何を食っても 虚しくて
おまえの飯が 恋しくなるだけ
酒に頼って 寂しさ埋める
情けねえ 弱い男だろう?
大切なもの 奪われて
神も仏も ありゃしねえ
家族を残し 先に逝くのも
辛いよな なぁ、おまえ
人の悲しみ 知ることもなく
大地揺れ 瓦礫にされた街
大切なもの 奪われて
それでも 歩み続けてく
叶わぬ夢と 瞼閉じても
会いてえな なぁ、おまえ
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