BATTLELOID「STAGE6.5」

投稿日:2014/06/28 22:40:05 | 文字数:2,204文字 | 閲覧数:162 | カテゴリ:小説 | 全2バージョン

ライセンス:

詳細はBATTLELOID「BEFORE GAME」を参照してください


それぞれの場所で戦いが白熱する中、空間内に異変が…
そしてUTAU達も動き出す

前回→http://piapro.jp/t/HSwJ
次回→http://piapro.jp/t/NDI4

前のページへ
1
/1
次のページへ
TEXT
 

[某所 モニタールーム]
「耐久値を大幅にオーバー!壁に亀裂あり!」
 ルコが叫ぶ。
 今、モニタールームはとんでもなく忙しい状況だった。
「デフォ子、修復作業は!」
「やってる!ルコ、耐久値の回復までは?」
「あと3.9!」
「くそ、まだ戦いは続いている…。おい、テイ!お前も修復作業手伝え!」
「や、やばいよ、また来るよ!!」
 切羽詰まった会話がなされる中、リツが画面のグミを見て大声を上げた。

「『チェックメイト』!」

 途端鳴り響くサイレン。空間内の壁が崩壊したのだ。
 部屋はランプの赤で染まる。
「くそ…遅かったか!」
「デフォ子、とにかく修復を!」
「ああ!テト、お前も手伝ってくれ!」
「了解!」
 カタカタと音が響く。
 …それが何分続いただろうか。
「はああ…終わった…」
「あとは自然修復を待つだけ、か…」
 テイとデフォ子が呟いた。
 一体何が起きていたのか解説すると、度重なる戦闘に、空間内と空間外、つまりこの世界と一般の二次元世界を分け隔つ壁が崩壊したのだ。
 それをさっきまで修復していた、ということだ。
「全く…あの方の計算は当てにならないな…」
 テトが愚痴る。
 このゲームの進行係を務める彼らがこのエラーを直すことは当然仕事のうちなのだが、彼らの言う「あの方」の考えだと、こんなことはよほど戦いが長期戦かつヒートアップしない限りは起こらないはずだった。
 だが、ボーカロイドの持つ「歌う力」は想像以上に優れていたらしく、マイクで歌う事による攻撃はそれに比例して増加する。
 結果、このような事態が発生したのだ。
「…ったく…」
 モモが持ってきてくれた紅茶をすすると、テトは再び作業を開始した。
 壁の耐久値を上昇させる作業だ。これも「あの方」は必要なさそうだが念のためにとつけた機能らしい。
 …実際はこうして惜しみなく使う羽目になっているのだが。
 そんな中、
「…みんな、いるか?」
 ネルが入ってきた。
「…ネルか。大変だったんだぞ。さっきからエラーの連続で…」
「ああ、分かってる。さっき私に、あの方からの指示があったくらいだからな」
 デフォ子の問いにネルはさらっと返事を返し、それから持っていた段ボールを置いた。
「…それは?」
 リツが呟き、さっそく中身を確認し始めた。
 中に入っていたのは、マイク。七つある。
 つまりここにいるメンバー全員分、という事なのだろう。
 ネルがほれ、と、全員にマイクを投げ渡す。そして、おもむろに口を開いた。
「あの方も、今、あの空間が戦いの衝撃に耐えられないだろうということは十分承知しているようだ」
「まあ、身に染みて感じてるでしょうねー」
 モモが口をはさんだが、ネルは無視して続ける。
「で、多分ここから制御できる範囲ってのも限界があるかもしれないから、あの方はマイクを私たちにくれたんだろう」
 六人は黙ってネルの話を聞いている。
「で、前置きはいいから、指示はなんなんだ」
 デフォ子がかったるそうに聞いた。
「…こうだよ。今まで以上に激しさを増すような戦闘は、一旦止めろ、と」
「…ずいぶん無茶な要望だね」
 テトが無表情で言った。ネルも、全くだ、というように首を振った。
 確かに、こんな熾烈な戦いに中立として首を突っ込むなんて、まさしく飛んで火にいる夏の虫、である。
「まあ、一応私たちは本部の人間、奇襲ならいくらでもできるが…」
「つまりは…そういう事ですね」
 デフォ子とモモが呟いた。
「じゃあ、伝えることは伝えたから」
 そういうと、ネルはすぐに踵を返す。
「おい、ネル…」
「私はほかにやることがあるの」
 リツの呼び止めを軽く流して、ネルはモニタールームを出て行ってしまった。
 シャラン、と金属音がなった。


 ネルが去った後、すぐにデフォ子が口を開いた。
「…でもまあ、私たちもマイクを手にすることができたのは、でかいんじゃないか?」
「だな。これでボーカロイド達と対等な位置に立てた」
 それに反応し、ルコもにやりと笑う。
「うん。でもまあ、今はまだあの方の言うとおり行動してないとだめだ。僕たちの邪心は悟られちゃいけない」
 テトが言い、皆が頷いた。
 そうして会話がいったん止まるかと思いきや、モモがモニターを見ながら言った。
「…どうやら、いきなりそのマイクの出番になりそうですわ」
 モモの見ているモニターは、E区画だ。
 そしてその中心部付近で今相対しようとしている、二つの、緑。
 まったく、いきなりか、とため息をついたデフォ子。だがいくらかの緊張感が含まれていた。
「確か外にヘリコプターがありましたわ。それで行きましょう」
 モモが言った。
「ああ。よし、テトはここに残ってくれ。ほかの所で何かが起きるかもわからないからな」
「了解。あと、りっちゃんもここに残って」
「うん」
「よし、じゃああと全員…ん?」
 出陣だ、と言おうとしたルコが途中で首をかしげた。そしてあたりを見回して言った。
「…テイは、どこ行ったんだ?」
 その言葉にそういえば、と気付いた一同があたりを見渡すも…彼女の姿はなかった。
「…仕方ないな。じゃありっちゃん、やっぱり行ってくれ」
「…うん」
 そして四人はマイクを持って部屋を出て行った。
「みんな、頼んだぞ!」
 テトが言った。

しがないボカロ小説書き。生粋のミク廃。
書くものはなぜかバトルものばかり。
みんなを楽しませることができればなあと、思う。

もっと見る

作品へのコメント0

ピアプロにログインして作品にコメントをしましょう!

新規登録|ログイン
▲TOP