春を捨てた 微睡む列車の隅で
愛誦(アイショウ)しながら 花霞染まる空を見ながら
君と二人 世界の果てで 
他愛ないことで笑い合いたかった
変えられない現実の中で 
後悔と理想を並べている
窓の隙間から差し込む 
春風が瞼を撫でて通り過ぎてく

幸せだったの 
出会いからすれ違いさえ 一から九まで
気付いた恋心も 気付かれた恋心も 
知らないフリをして白読を繰り返したー

木の芽時(コノメドキ) 故意に離したその手
卯の花腐し(ウノハナクタシ)花と涙は二律背反
手を伸ばしたら届いたのに 
遅すぎたが故
水に燃え立つ蛍の如く 
花に紅涙(コウルイ)を注ぎ
君のいない未来を探す
最初からなかった花畑で 
種を撒いたところで
恋すらも狂い咲かないんだー


十分だった あれを恋と呼ぶには
春告鳥が告げたのは永遠の両片思い
君と二人 ずっと隣で
時には喧嘩だって愛しかった
終わってしまった日々の中で
炭酸の抜けたソーダを好む
生温い温度が焦れったくて
あの頃の距離感にどこか似ていたんだ

大好きだったの
仕草からその笑顔さえ 一から十まで
過ぎ去った花暦(ハナゴヨミ) 埋まらない花筏(ハナイカダ)も
サクラに過ぎなくて脚本を撹乱したー

春疾風(ハルハヤテ) 2人の距離に慕情(ボジョウ)
卯の花腐し 涙も枯らしてはくれないの
好きと言えたら届いたのに
諦めたが故
春眠暁(シュンミンアカツキ)を覚えず
芽吹く恋をまた埋めて
君を恋風に乗せ放つ
これで本当にバイバイだね
袖の雫を零す
それでも『恋』は咲かないのですー

初めから結末が分かっていたなら
恋なんてしなかった

それでも幸せだったの 
出会いからすれ違いさえ 一から九まで
気付いた恋心も 気付かれた恋心も 
知らないフリをして白読を繰り返した

繰り返せば繰り返すほど知ってしまう
2人の赤い糸が繋がっていることにー

木の芽時(コノメドキ)サヨナラ会える日まで
卯の花腐し(ウノハナクタシ) 私の初恋ごと流して
もう君に手は伸ばさないよ
これでいいんだ
水に燃え立つ蛍としても
花に紅涙(コウルイ)を注ぎ
花明かりが明日を照らす
最初からなかった花畑に
撒いた1粒の種
私はこの恋を忘れないー

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

卯の花腐し

両思いなのに。気づいたのに__

閲覧数:121

投稿日:2020/05/09 18:00:37

文字数:936文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました