「いただきます」
 『いただきます』
 ワンオフのミクの唱和に他の全員がこたえる。そして昼食を食べ始める一行。園児はおいしそうにカレーを食べている。
 「…お疲れさま。午後、時間通りライブはできそう?」
 雅彦は飲み物を一口飲んだ後、坂井の所に行く。
 「はい、トラブルはなかったですし、リハーサルも問題ないです」
 坂井がこたえる。それを確認後、自分の席に戻ってカレーを食べ始めた。カレーはそれほど凝ったものではない。ルーは業務用だが、市販されているものと同じルーを使い、レシピ通りに作ったスタンダードなカレーである。
 「安田教授、おかわり!」
 そうやって食べていると、カレーを食べ終えたらしく、おかわりをもらいにやってくる園児。
 「…量は一杯目と同じで良いかい?」
 「はい!」
 おかわりの量を確認して雅彦がカレーのおかわりをよそう。雅彦から少し離れた所に座っているワンオフのミクも、同じように他の園児に頼まれて、おかわりをよそっている。
 「…サラダは食べたかい?」
 「…その、野菜はあんまり好きじゃなくて…」
 「野菜もしっかり食べなきゃだめだよ。…はい」
 ばつの悪そうな園児の頭をなでて、おかわりの入ったカレーの皿を園児に渡す雅彦。そうして再びカレーを食べ始める雅彦。すると再びおかわりをもらいに来た園児がやってきた。

 「ごちそうさまでした」
 『ごちそうさまでした』
 そうして昼食を食べ終える一行。
 「…それじゃ、ライブの準備、お願い」
 「はい」
 そういって食堂を離れるワンオフのミクと坂井を初めとする機材班。残った雅彦は園児たちと一緒に食事の後片付けを始めた。
 「…安田教授」
 園児の一人が声をかける。
 「なんだい?」
 「…私も、安田教授みたいになりたい!」
 目を輝かせていう園児。
 「…しっかり頑張れば、なれるかもしれないね。僕も施設にいたし、僕の研究室にも施設出身の学生はいるからね」
 笑顔でいう雅彦。雅彦自身が幼いころに両親を亡くし、施設で育ったことは広く知られている。
 「本当ですか?」
 「うん」
 「…私、頑張ります!」
 そう雅彦からいわれ、笑顔になる園児だった。そうして片づけをする雅彦と園児たちだった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

初音ミクとリンクする世界 初音ミク編 3章7節

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投稿日:2017/08/27 00:45:16

文字数:938文字

カテゴリ:小説

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