電線が裂いた青空を 眺めて僕らは遊んでいる。
ぼんやり浮かんだ昼の月、白さに思わず遮った。
どうやらお月さんも疲れるようで、地に腰を据えて鳴いていた。
涼音に吹かれて、惹かれるように。
「おひとついかが」と風鈴屋。
「夜には明かりが灯ります。
それはそれは、可憐なものでして……」
意味も分からずに頷いて、きっと来る夜を待ったのさ。
蛍の風鈴。
淡く儚いは人の夢。
いつかは暗闇が……。
――そんな先の事は知りませぬ。
次の日も、やはり目が覚めた。
窓の外では朝焼けと、
昨日の残りがせめぎ合い、曖昧に町を濡らしていた。
蛍はとっくに死んでいた。
硝子の底に転んだ姿――なんと無様な最期だろう!
こうはなるまいと涙した。
蛍の風鈴。
「もうひとついかが」と風鈴屋。
差し出す手は消えた。
あとに残るは虚ろだけ。
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