【…ル…カ…】
「ルキ、分かったでしょう。貴方だって…」
ルカは、苦しむルキを見ながら言った。
ルカはもう、この世界の真理に気付いていた。
何者かが造った、悪夢なのだと。
夢が世界になろうとした、その結果なのだと。
「この夢は、現実に不満をもち、そして現実から逃げ出そうとした者の集う場所なのよ。完全に取り込まれてしまえば、誰の言葉にも耳を傾けなくなってしまえば、もう、カルにも、イアにも、ゆかりにもあえなくなるのよ…」
その時、ルキの瞳に光が宿った。
この世界の呪縛から解き放たれたのだ。
「俺は…確かに、現実に不満を感じていた…」
ルキは静かに話し始めた。
「うん…」
ルカは、その言葉を受け止めようとする。
「俺達、親に捨てられて、孤児として育って…そして、カル、イア、ゆかりだってそうだった…」
「…」
「凄い、悔しかった…。子供は、ただただ、親に翻弄されて生きて行くだけの玩具なんだって思って」
ルキの瞳には涙が溢れていた。
その声は震えていて、今にも消えてしまいそうだった。
「…力があれば、一人で生きていけると思った…こんな世界なら、カル達も幸せになれると思った」
「でも、実際はカル達に寂しい思いをさせただけだった…」
【君達は、この世界で幸せに生きたいと思わないのかい?】
突如、声が響いた。その声は、前にもミクへ語りかけていた声だった。
「誰!?」
ルカがあたりを見渡すが、誰もいない。
【居るわけ無いじゃん。僕がこの世界の意思なんだから】
「世界じゃない。これは夢だ」
その声にルキは強い声でそう言った。
「此処には彼女達がいないことがわかっている。この夢の中で眠っている時、俺達は現実を見ることが出来るように、現実で眠っているからこそ、この夢が見れるという事がもう分かっている」
【…面白くないの。それだから現実を知った大人達は、やっぱり子供達が良いよね?君達の大切な人間とか!】
「「…!?」」
その声はまるで子供のようだった。玩具を与えられては次々と壊し、なくなればまだ代えはあるとでも言うような…。
【はっはっははっ!やっぱりその反応だよ!大人がもがき苦しんでいる姿はとても面白いよ!みていて愉快だよ!だから、この夢の事は忘れて、現実に帰りな】
その瞬間頭に強い衝撃が走ったかと思うと、ルキとルカの意識は遠のいていった。
********************************************
「ルカお姉ちゃん!」
「ルキお兄ちゃん!」
イア、カル、ゆかりは、目が覚めたルカとルキに寄って行く。
「…どうしたの?3人とも、泣きそうな顔して」
ルカは、3人の顔を見て言った。
「だって、もうルカお姉ちゃんもルキお兄ちゃんも眼を覚まさないかと思ったんだもん!」
「そうですよ?…私達、凄く心配したんですよ?っ」
「…とにかく、無事に目が覚めた用でよかったです」
【…ふふふ、これで君達は解放された。だから、ミク達は僕が貰って良いよね?ふふふ♪】
「なにか、忘れているような…」
ルカはポツリと呟いた。
続く
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