深夜一時。モニターの光だけが部屋を照らしていた。
一本のショート動画が公開され、再生数は勢いよく伸び始める。
通知は鳴り続け、数字だけを見れば成功だった。
けれど翌週、その話題はもう誰も覚えていなかった。
まるで夜空を横切る流星群のようだった。
美しく、派手で、人々は歓声を上げる。
でも、その光はあまりにも一瞬で消えてしまう。
そんなある日、一人のクライアントから相談を受けた。
「バズらなくてもいいんです。私たちのことを、本当に好きになってくれる人に届いてほしい。」
その言葉は不思議なくらい胸に残った。
私は派手な演出を減らし、その会社が歩んできた時間や商品に込めた想い、働く人の表情を
丁寧に映像へ落とし込んだ。目立つ編集よりも、心に残る空気を大切にした。
公開直後、大きな反響はなかった。
数字だけを見れば以前ほどの勢いはない。
少しだけ不安になった頃、一通のメッセージが届いた。
「動画を見て、この会社で働きたいと思いました。」
続いて「ずっと探していたサービスでした」という問い合わせが入り
「動画を見て安心できた」という声も届いた。
その瞬間、私はようやく気づいた。
流星は人の視線を集める。
でも人は流星を道しるべにはしない。
夜空で長く輝き続ける星と星が結ばれ、星座になるからこそ、人は進む方向を見つけられる。
映像も同じなのだと思う。
一瞬だけ話題になる作品よりも、何年経っても企業の価値を伝え続ける作品を作りたい。
誰かの記憶の中で静かに光り続け、未来へつながる物語を届けたい。
私は今日も、そんな「星座」をつくる仕事を選び続けている。
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