雪のために花が散るなら

「ごめんね」を寄せ集めた
 僕らは路地裏を歩く
 無実の画用紙は
 もう
 彼方を行く光

「ありがとう」と言えるのなら
 それが幻だったとしても
 穏やかな午後は
 まだ
 穏やかなままで

 朝焼けに似た
 卵の黄身を半分に断ち割って
 繋いでた
 手のひらの
 血潮は波の音色

 色鉛筆、半分に折って
 長い方を君に差し出した
 どうしてだろう
 そうしたいと思ったんだ
 雪のために花が散るなら
 花のために雪が解けるなら
 君と歩むこの世界を好きになれるかな


「おはよう」と告げた僕は
 哀しみの森の迷子
 昨日のぜんまいは
 きっと
 すべてを知っていた

「おかえり」の消費期限
 言葉を閉じ込めた缶詰は
 置いてけぼりのまま
 また
 誰かを待っている

 宵闇の下
 浅き夢にワルツを踊りましょう
 クレヨンが
 いつの日か
 口紅に変わっても

 雨の日には傘を捨てよう
 水たまりに一歩踏み出そう
 それを自由と
 呼ぶ人は呼ぶのだろう
 僕のために君が泣くなら
 君のために僕は歌おう
 命短し
 苦しきことのみ多かれど


 色鉛筆、半分に折って
 長い方を君に差し出した
 どうしてだろう
 そうしたいと思ったんだ
 雪のために花が散るなら
 花のために雪が解けるなら
 君と歩むこの世界を好きになれるかな
 君と歌うこの歌は誰かに届くかな

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

雪のために花が散るなら

閲覧数:26

投稿日:2022/12/24 07:04:03

文字数:600文字

カテゴリ:歌詞

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