『悪戯な北風』
昔々、まだ神様がこの地に住んでいた頃の話。
北風は、大変、悪戯好きで神様を困らせていました。ある日、人間達が神様にお供え物を持ってきました。それを北風は、悪戯で飛ばしてしまったのです。何度も悪戯する北風に怒った神様は、大きな山の中に北風を封印してしまいました。
その封印した場所は、山の中腹にある洞窟の奥でした。洞窟は、真直ぐ奥に延びていましたが、途中からは下へ下へと伸びて行き、最後は溶岩の海につながっていました。神様は、洞窟の途中に蜘蛛を連れて行き、蜘蛛の糸を洞窟いっぱいに張らて網をつくらせました。次に、北風を洞窟の前に呼びました。北風が着くと、神様は、大きく息を吸い込み、北風めがけて吹きかけました。北風は、洞窟の奥に吹き飛ばされて、蜘蛛の糸に絡まり動けなくなってしまいました。神様は、動けなくなった北風を見て、満足そうに帰って行きました。
困った北風は、どうやったらこの蜘蛛の糸を切れるのか考えました。ふと名案がうかびます。北風は、仲間の風達を呼び集めました。ブリオッシュにいた全部の風が、北風に呼ばれました。「お願いがあるのです。この蜘蛛の糸で動けなくなってしまったので、みんなで体当りして蜘蛛の糸を切ってくれませんか。」
風の皆は、仲間の北風を助ける為に、皆で体当りしました。ところがどうでしょう。蜘蛛の糸は切れるどころか、風達を捕まえて動けなくしてしまったのでした。
驚いた風達は、大風を吹いて逃げようとしました。その風は、奥へ奥へと吹いて行き、地下の溶岩の海を吹き荒れました。溶岩の海に来た風は、出る場所がありません。わずかに開いていた大昔の火山の後を吹き抜けて、外にでて行きます。大風に押されてどんどん穴は大きくなり、ついに大量の火山灰を出すようになってしまいました。
長達は、なぜこの地に風がないのか、火山灰が大量に降ってくるの判りました。長は、老婆に尋ねます。
「どうやったら、火山は止まるのですか?」
「蜘蛛の糸を切ればいいのです。その蜘蛛の糸は、今もブリオッシュ山の中腹にある洞窟の奥にあります。」
「どうやれば、蜘蛛の糸は切れますか?」
「王の剣と女王の剣を作るのです。」
「王の剣と女王の剣?」
「あの山々をご覧なさい。一番高い山がブリオッシュ山、その左右に6つの高い山が見えますね。それぞれの山の中腹に特殊な鉱石が眠っています。もう一つ、ここからは見えませんが、ブリオッシュ山の麓に、山頂が赤い帽子の様になっている山があります。その山頂の鉱石が要ります。その鉱石、7種類を持ってきてください。」そう言うと、老婆はジプシーの馬車に帰って行った。
長は、家臣に命じて7種類の鉱石を集めさせた。それぞれは、色々な色をした見事な鉱石だった。領主は、鉱石を老婆に届けさせた。老婆は、鉱石を持ち馬車に戻ると、7日間なにやらやっていた。次の日、老婆は粉になった鉱石を、領主に返してよこした。
「この粉で、二本のツーハンデッドソード(両手剣)を作りなさい。一本は、国王の剣、立派に大きく作りなさい。もう一本は、女王の剣、小ぶりでシャープに作りなさい。ただし、両方の剣に刃を付けては行けない。王の持つ刀に刃はいらない。王とは治める者。王がこの刀を振るときは、人を切ってはいけない、新たな争いを招くだけだから。」そう言うと、また馬車に戻って行った。
長は、国一番の刀鍛冶に刀を作らせた。見事な『王の剣』と『女王の剣』が出来ました。長は、老婆を領主の館に免き、剣を見せると尋ねた。
「剣は、出来ました。あとはどうすればいいですか?」
「双子を呼びなさい。それと、合わせ鏡を持ってきなさい。」双子と合わせ鏡と二本の刀がそろうと、老婆は言った。
「この剣を使えるのは、王族から生まれた、男女で真の双子のみ、それ以外の者が振っても、只の刃のない剣となる。」
「では、二人に説明しよう。良く聴くようにしなさい。一歩、間違うともうこの世に戻れなくなる。」
老婆は、二人に蜘蛛の糸を切る方法を、説明し始めた。
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