「ミクちゃんってさー、何か可愛いよね」
「・・・何か可愛いって、何ですか」
マスターが笑いながら言ってくる言葉に、私はちょっとむすっとした。リンちゃんの時にはあーんしたり抱きついてたりしてたのに、・・・私はだめなんだろうか。
「だって、・・・何か可愛いからさー」
「・・・」
「あ、そうだ」
そう言って、マスターはネギを差し出してきた。なんか光り輝いている。
「このネギはね、スペシャルネギでこれ食べると、ミクちゃんが進化するっていう・・・」
「・・・私、ボーカロイドですけど」
「進化するっていっても、『アペンド』に進化するんだよー」
「『アペンド』・・・!」
『アペンド』というのは、私たちの声の増幅させるプログラムのことである。そのプログラムはなかなか手に入れることができないものだったんだけど・・・。
「これ、もらっちゃってねー」
「誰にですかっ!?」
あははと笑うマスターに私は言った。
「んー、誰か忘れちゃったー」
「・・・」
こんなすごいものをくれた人を忘れることができるのか・・・。
「それと、これは食べれないんだった」
「えっ・・・」
「これ持って。持つだけでいいから」
「あ、分かりました」
マスターから、スペシャルネギを受け取る。すると、何かレベルアップしたような気がした。
「どう?」
「・・・マスター、なんか『スイート』とか『ポップ』とかありますよ」
「あ、このネギは『スイート』と『ポップ』だけだった」
「え・・・?」
「色々あってねー。・・・今手元にあるのは、それしかなくて」
「そうなんですか」
「ということで、それ、ミクちゃんにあげる!」
「え、いいんですか!? ありがとうございます!!」
突然の急展開にちょっとついていけなかったけど、すっごく嬉しかった。
「ミクちゃんが喜ぶと、私も嬉しいよー!」
「ところで、最近リンちゃんとレンきゅんの『アペンド』も、あちこちで噂になってますけど、手に入れたんですか?」
リンちゃんより先にもらった喜びで消えるところだった質問をする。
「まだ、ちょっとねー」
やっぱりもらってないのかw 私は嬉しくなったのだった。
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大道芸人や手品師たちが集まる街の広場で、私は毎日歌っていた。
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「...オズと恋するミュータント(後篇)
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