息を切らせて　走る
白い羽根　追いかけて
ガラス越しに月光が降る
その先が出口なら
そこに君がいるのなら

冷たいタイル　モノクロの世界
ナイトなんかじゃない僕は　一歩ずつ踏みしめて
背後に迫る闇　追いつかれたら終わりな気がして

響くのは足音だけ
君の声は遠くて遠くて

息を切らせて　走る
白い羽根　追いかけて
額縁の中で　夢が踊る
その先が出口なら
そこに君がいるのなら

くだらない日々　続けるだけなら　何の為に存在する?
温もりなんて無い
君がいないのなら　尚更意味なんて無い気がして

失う方向感覚
君の姿は見当たらなくて

溶けていく時間
夢と混同する記憶
灯火はとっくに消えてしまって
流れる赤にも気付くことなく　
君の目から流れるものも　見たくなかったのに

僕は　息を切らして　走る　走る
闇に浮かぶ羽根　追いかけて
掴んだ手は空を切る
君は天使じゃなかった?
僕は何なんだ?

駆け回る迷宮　雲に隠れた月
出口を探して　君を探して
何も無い世界　一人残されて
僕は気付いた

塞いでた耳から手を離す
君の声がすぐそこにあった
閉じていた瞼をそっと開く
目の前で君が笑ってた