ポケットから取り出した小さな気持ちは
誰かの宝物になるわけじゃ無いけれど
置いておくから暇なら眺めていってよって
路地裏の怪しい屋台みたいに並べる

どうせ置き場所に困るだけだろうからね
通りがかりに横目でみるだけで構わないよ
次の瞬間すぐに忘れる夢のようなものだし
思いだしてもらえたらうれしくてありがとう

「役に立たない」「有っても意味が無い」なんて
感じた事を口にして時間を割いてくれるなら
どんなに鋭い言葉だって温かく握りしめるよ
僕の手はもう傷だらけでいつのか分かんなくなる

仕入れる必要は無いんだいつでもここにある
適当な気持ちを浮かべたら文字がくっついてくる
とりとめの無い事でも忘れそうな音の響きも
磁石みたいにパチパチ繋げて変な形になる


箱の中から取りだした小さな気持ちは
どこかに飾られるわけじゃ無いけれど
邪魔にならない場所に広げるから見てってよ
夜店の胡散臭い屋台みたいに紐付けて

どうせ当たりなんてどこにも無いからね
どれが繋がってるかみるだけで構わないよ
次の屋台ですぐに上書きされるようなものだし
記憶に残してもらえたらとても笑顔になる

「誰も必要としない」「時間の無駄だよ」なんて
気にした事を口にして気持ちを渡してくれるなら
どんなに酷い内容だって笑って受け止めるよ
僕の心はもう感覚が無くて何も分かんないから

育てる必要は無いんだいつでもここにある
当たり前の気持ちを組み合わせて変なのを作る
ホコリまみれだったり泥だらけの言葉でも
王水みたいにトロトロ溶かして変な味になる


今はきっと何でも値札が付けられるんだって
何処かに書いてあったけどそれもあんまり
必要なら持って行けば良いと思う必要かい?
最初から誰のものでも無いし何物でもない

落ちてる石に草をデコっても誰もいらないよ
誰かが躓いて怒って蹴飛ばしてそれでおしまい
弧を描く様を見て僕はお腹を抱えて笑ってる
膝をすりむいてないか心配で絆創膏用意する

情報も体験も暗号も廃棄物も価値観の余り物
最初からそこには何も作用すらしないのに
値札の貼り方を忘れたってとぼけておけばもう
路地裏の怪しいお店が出来上がりというわけだ

ありきたりで忘れてしまう夢でも構わないよ
僕がそこに一文字足せたなら一言書けたなら
申し訳なさそうな困った笑顔で手を振るからさ
立ち止まらずに行列を進んで行って欲しいんだ


君が忘れたって構わない
僕の言葉は君を覚えてるから

それだけがきっと僕の幸せ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

最高に無価値な爪痕を

閲覧数:75

投稿日:2021/12/30 18:58:49

文字数:1,047文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました