今日は卒業式だった。仲の良い友達ともお別れの日。
今、こうして三年間を振り返ると、あっけないものだった。
合唱コンクールや体育大会、修学旅行に林間、どれも皆で作った思い出――
入学当初は皆、先生の方も緊張して始まった。毎年恒例長い長い、校長先生のお話。
ドキドキしたクラス発表、これからの学校生活が楽しみになっていった。
それも、今日でおしまい……
「みんなー!!」
「ミクーこっちよー!!」
手を上でブンブンと振り、緑の髪をなびかせてかける。
寂しさを紛らわすための、今できる精一杯の笑顔で。
皆、それぞれの場所へ旅立つ。
黒板に大きく書かれた“卒業”の文字
手には卒業証書と花束、机の落書きや制服の着崩し、今頃実感する。
「リンの馬鹿!!」
「ミク姉の分からず屋ー!!」
「あなた達、いつまで喧嘩してるのよ!! カイトとレンが困ってるでしょ!?」
「「だって!!」」
「だってじゃない!!」
喧嘩もした、怒られたりもした。
「凄いじゃんミク姉!!」
「ぼ、僕だって!!」
「レンの点数は論外でーす」
「リンだってそうじゃないか!!」
「ぷッ」
「ミク姉??」
「本当、双子ってあって似てるよね!!」
その反対に褒められたり、笑いあったりもした。
下駄箱に入っていたベタなラブレターに喜んで
お昼で使ったり、サボりで使った屋上。
次々とめぐってくる記憶、涙で滲む文字。
「っ……」
きっと、酷い顔しているんだろうなーなんて思いながら、最後の先生の話を聞いていた。
“別れ”その2文字で寂しい、泣けるという事は、少しは私たちも大人になれたのかな??
先生の話も終わり、とうとう帰るだけなった。
「ミーク、何泣きそうな顔してるんですか??」
「バカイトだって」
「バッ、酷い!! 折角心配してあげているのに」
「心配されるような事してませーん」
瞬間、フワッと風が吹いて、桜が散っていった――
気が緩んだ時、今までこらえていた涙が一気に溢れ出た。
「ふっぇ、ふ」
「え、嘘!? ごめっ」
「あー!! カイト兄さんがミク泣かしたー」
「え、違っ」
「ん、ふぇ……うー」
メイコがハンカチを貸してくれて、それで涙を拭った。
それでも、もう会えないんだって思うと寂しくなって、これでもかってほど溢れ出てくる。
次第に、つられてリンとレンまで泣き出して、それでも泣かなかったメイコとは流石だと思った。
カイトは泣く3人を見て、ただワタワタと慌てる事しか出来なかった。
「少しは落ち着いたかしら??」
「んっごめ、ん」
「何、謝ってんのよ、ほらー双子も涙拭く!!」
「「ん゛ー」」
「ミクより重症ね」
呆れたようにメイコが言い放った。それで、ミクは問い掛けた。
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