そして、その日の夕食を食べ終え、リビングで団らんするボーカロイドと雅彦。
「雅彦君、今日安田研究室に学生が来るっていっていたけど、その件はどうなったの?」
MEIKOが尋ねる。
「ああ、その件ですか。MITから一人学生が来ましてね。研究室でも紹介しましたよ。…ちょっとハプニングもありましたけど」
「何だい?」
「いえ、その時たまたまミクが入ってきたんですが、その学生が感極まって、ミクにハグしたんですよ」
「へえ、ミク姉にハグしたんだ。マサ兄の前で?」
「ああ」
「へえー」
感心したらしく、レンが呟く。
「まあ、でも、その位だとハプニングなんていないかもしれないわね。ミクは慣れっこでしょ?」
「はい、アメリカではよくあることですから」
「…留学生が来たということは、また面白いことになりそうね」
ルカがいう。
「そうね、雅彦君の責任じゃないけど、安田研究室って変わった学生が沢山来るのよね。特に留学生は変わった人が多いわね。私たちが愛されているということはよく分かって嬉しいけど、少し複雑といえば複雑ね」
MEIKOが苦笑しながら話す。
「そうですね。まあ、その研究室を率いている僕は結構楽しんでますけどね。そういえば、少し前の話ですけど、MEIKOさんはうちに来た留学生に結構熱心に口説かれてましたね」
「そうね。確かヨーロッパの貴族のご子息だったわね。確か、口説き文句が、確か、KAITOさんよりあなたを幸せにして見せます。だったわね」
MEIKOが懐かしそうに話す。
「ああ、確かにそんな学生も来ていたね。懐かしいよ」
「KAITOさんはあの時、MEIKOさんを取られはしないかって思ってなかったんですか?」
「全然。だって、めーちゃんが僕以外を選ぶ訳無いって思ってたから、心配はしてなかったよ」
自信たっぷりにKAITOが話す。
「…もう、KAITOったら。まあ、私も、貴族の身分が欲しい訳じゃなかったし、私の居場所はここだと思っていたから、丁重にお断りしたわ。まあ、正直いうと、少し貴族の生活は気にはなったけど」
「あと、レン君も弟にっていっていた学生がいたね」
レンに話を振る雅彦。
「ああ、確かにいたね。確か、俺がメンテナンスにいった時、毎回のように長い時間をかけて説得されたね。あれはかなり辟易としたよ。確か、親が大企業の重役だったんだよな」
「ああ、確かにそうだったね」
雅彦がその時を思い出して話す。
「そうね、私、レンがどこにいっちゃうんじゃないかって、内心冷や冷やしたんだから」
「リン、そんな訳ねえだろ。そんなことしたら、途端にややこしくなるし。で、結局、その人には量産品の俺を買ってくれっていったんだよな。かなり渋々だけど、納得はしてくれたな」
「そんなこともあったね。あれは、さすがに僕も注意はしたけどね。そういうことがあったから、うちの研究室に来る規約を結構厳しくしたんですよ。でも、それで留学生の引き合いの件数は減ってないはずですし、やっぱりうちは魅力的なんでしょうね。…まあ、その辺り比べれば、ミクにハグする程度じゃ大したこと無いかな」
「…本当に、安田研究室にいると飽きないわね」
そんな話をしていると、お湯がわいたらしい。
「それじゃ、コーヒーを淹れるわ。KAITO、カップ出して」
「分かった」
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