#10



「ふ、ふふ、ははははは!やった!やった!ルカをやったぞ!」


崩れ落ちるミクと対象的に高らかに笑うネル


「……なんで……なんで笑っているんですか」


うつむいたまま、ミクは震えてそういった


「はぁ?なにいってんだ?目的達成なんだから、あたりまえだろ?」


微塵も悪いなんて思っていないネル


「……なんで……なんでルカさんなんですか……」

「うるさいなぁ……唯一、癒しの力を持ってるからっていっただろ?それに、そいつはお前をかばって倒れたんだぞ?お前のせいでくたばったんだよ!雑魚!」


興奮したネルの言葉をうつむいたまま、黙ってきくミク


「まぁ……お前は逃げてもいいよ?お前程度、近いうちに勝手に消えそうだし」


はははと声をあげて笑うネルに、ミクは両手に拳をつくった

そして、そのままゆっくりとたちあがる


「さ、どこへでも、いきなよ?追わないよ?まぁ、お前たちが生き残る道はないけどね」


ミクはゆっくり【音無】を拾い上げる


「ごめんなさい……ルカさん……私、どうしても……我慢できないよ」


泣きっ面のまま、眠るルカさんを見て笑ったミク

次の瞬間、ミクはとてつもないスピードで油断するネルに密着する


「なっ!?お前!」


ネルも驚き、ひるむ


「いくら私が雑魚でも!このくらい近ければ、あてられる!!らぁぁぁぁ!!」


そのままミクは鋭い太刀筋をネルにむかって放つ

ネルはとっさに左手でガードしながら、後ろに飛んだ

その結果、返り血がミクの顔にかかる




「……だめ。浅かった……」


ミクの体から力が抜け、最大のチャンスを逃したと愕然とする


「まったく……これじゃ、もう左手は使い物にならないよ?どうしてくれるの?」


ネルの左手はぷらんとたれさがり、そこからぽたぽたと伝わる赤黒いもの


「……お前も消えろよ」


右手一本で大鎌を構えるネル


本気になったネルに、ミクのチャンスはもう残されていなかった

ミクはその場にぺたんと座ってしまう

大きく振りかぶるネル

ミクはよけようともしない


「じゃぁね」








その時、ボンと音がなって辺りを煙がまく




その煙の中、ミクは、ぱんと頬をぶたれた


「馬鹿!なにあきらめてんの!」


それは前線から戻ったリンだった


「だって……私……私……」

「だぁぁぁ!泣ーくーなー!…………よく一人で頑張ったよ。あとは私に任せて。」


そういうと、リンはミクの前に立った

そして、辺りの煙がはれていく


「ふん。こんな目くらまし、何の役にもたちやしないよ」


ネルがびくともせず、そこにたっていた


「……え!?」


ネルの顔が見えると、リンが大きな目をさらに大きく見開いて驚いた


「……え、ネル?」


それはルカさんの時と同じ反応だった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

0と1に響く言の刃#10

早くも#10

ミクの渾身の一撃!

そして、リンの登場!

次回、決着!

閲覧数:167

投稿日:2013/04/11 20:06:33

文字数:1,210文字

カテゴリ:小説

  • コメント3

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  • イズミ草

    イズミ草

    ご意見・ご感想

    おおお!!!
    ネル一体何者!?

    2013/04/12 21:05:59

    • しるる

      しるる

      にゅぅう!!←?
      ネルは……まだ秘密w

      2013/04/12 22:54:03

  • ハル

    ハル

    ご意見・ご感想

    ミク!! あー ネルちゃんやっぱ・・・ 
    ミク!!!あんたはよく頑張ったよ!!(´;ω;`)次はリンちゃんにお任せ・・だ?

    2013/04/12 18:32:45

    • しるる

      しるる

      ネルに思うところは色々あるでしょうけどww

      さ、みんなの予想はあたるかなw

      2013/04/12 20:41:38

  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    ミク!!あと一歩……!!
    ならばその一歩分はうちのミクさんが補ってやr(それはもう破壊兵器だ一歩どころじゃない

    なるほど……ネル、あんたぁ……。

    2013/04/11 23:47:12

    • しるる

      しるる

      あ、これは……バレたなぁww
      おおよその予想がついているようでww さすがw

      2013/04/12 01:14:29

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