「また来たよ! また、あの狂音獣だ!! 場所はこの前のスラム街!」
 レンはすぐさま館内に張り巡らされた伝声管に向かって叫んだ。それと同時に、アラームのスイッチを乱暴に、叩くように押した。
「みんな、行きましょう」
 ルカはすぐに出撃を決断する。それに異を唱える者はいなかった。
「ミク、すべては貴方にかかっています」
「わかってる。この3日間、自分の力を限界まで引き出せるように頑張ってきたから……」
 ミクの自信に満ちた表情に、ほかの5人は安堵の表情を見せた。
「作戦は、何が何でもミクが直接マッド・ウェポンに近づけるようにする。そして、一気に片をつける。いいわね」
 メイコは必要最小限の事を伝えると、すぐに出撃できる態勢に入った。
「OK!!」
 メイコに続いて、ほかの5人も出撃態勢に入った。


「また懲りずにやってきたのか。いい加減あきらめればいいものを」
「……貴方達のいいなりなんて、まっぴらごめんよ」
 剣を持ったメイコは、ゆっくりとそれをヘルバッハの方に向けた。その隣には、奇妙な光を放つマッド・ウェポンが控えている。
「みんな、行くよ」
「了解!!」
 メイコを中心に6人が扇形に並ぶ。そして、左腕を曲げ、メロチェンジャーを敵に向けた。
「コード・チェンジ!!」
 6人は一斉に変身すると、全員がマッド・ウェポンに向かって走り始めた。
「プラン2で行くよ。みんな、お願い!」
「わかったわ。ミク、後は貴方次第よ」
 メイコはミクに向かって合図を送る。全員がメイコを先頭にして一列に並び、ザツオンの大軍に突っ込んでいく。

「何を考えてるのだ!?」
「……ミク、用意はいいかしら」
「ええ。いつでも」
「……行くわよ! コーダ・スラッシュ!」
 メイコの放った声の衝撃波がザツオンを一気に切り捨てた。
「次はこっちだ! リン、行くぞ」
「わかってる。レンこそ、ミスしないでよ!」
 レンは高く飛び上がる。リンはレンめがけてフルパワーのホルン・バズーカを放つ。
「これでもくらえ!!」
 レンはリンから受けた光の球を地面に向けて叩きつける。2人の息の合った攻撃で、マッド・ウェポンのそばにいたザツオンを排除していった。
「私達も、続きましょう」
「よしきた。最高の音色を響かせてやるからな」
 カイトは手にした弓矢をヴァイオリンに変える。ヴァイオリンの音色とともに、ルカの精霊の力を持った歌声が響き渡る。
「ゆけ、鎮魂の響きを。レクイエム・アロー!」
 カイトとルカの力でザツオンが全滅する。
「何!? うわああああ」
 マッド・ウェポンのそばにいたヘルバッハまでが吹き飛ばされた。

「今よ。ミク!!」
「覚悟!!」
 ミクは一直線にマッド・ウェポンに向かって飛んでいった。
「な、何だ!?」
「私とメイコの力で、貴方を倒す!」
 ミクの右手が赤く染まっていた。それがやがてミクの髪と同じ緑色に変化する。メイコとミク、2人のソングエナジーが一つになり、強力な輝きを放った。
「ツインインパクト・スラッシュ!!」
 ミクの拳がマッド・ウェポンの胸を貫いた。胸に大きな穴が開いたマッド・ウェポンはそのまま仰向けに倒れ、大爆発を起こした。
「やった! 勝ったぞ」
「……ミク姉、いつの間にこんな技を……」
 いきなりの大技にリンは驚いた表情を見せていた。
「なにも、一人で戦わないといけないわけじゃない。私達は、6人のチームなんだから。メイコがその事に気づかせてくれたの」
「……そうね。貴方は、1人で何でもしなきゃいけないと思い込んでた。だからね」
 6人がホッとした表情を浮かべた。その時だった。

「ダイオンリョウサイセイ」
 どこからかそんな不気味な声が響いた。6人が声をした方に振り向くと、黒づくめのロボットが、マッド・ウェポンの亡骸に光線をあてていた。
「……また出てきたか」
 そして、いつものようにマッド・ウェポンが巨大化して現れた。
「あと少しよ! ハク、カナデモービルを発進させて!」
「了解。メイコ」
 ハクはボタンを押し、カナデモービルを発進させた。


「みんな、準備はいいかしら。心を一つに!」
「一つに!」
 6人が声を合わせると、それぞれの部分が合体を始めた。
「完成、共鳴合体・シンフォニー6」
 巨大化したマッド・ウェポンと対峙する。既に周囲は夜の帳が落ち、遠くにはきらびやかな街の灯りが輝いて見えた。
 マッド・ウェポンは腕に付けられた剣で攻撃を仕掛ける。操縦を担当するレンは、必死にその攻撃を避ける。
「くそ、これじゃきりがない」
「私に任せて」
 ミクはレンに声をかける。
「……敵の動きを見切って見せる!」
 ミクは操縦をレンと変わり、声を出す事によって、ロボットを自在に操り、攻撃を次々と交わしていく。そして、一瞬のすきを突き、マッド・ウェポンに体当たりを食らわせた。そして、衝撃で倒れた狂音獣の足をつかみ、ジャイアントスイングで振り回す。
「えい! 飛んでけ!!」
 ミクの声で手を話すと、マッド・ウェポンは山の近くの造成地に飛ばされた。

「さ、とどめ!」
 メイコはマイクに向かって歌を歌い始めた。それに呼応するかのように、背中に指してあったスタンドマイクが光響剣に変化する。やがて、ソングエナジーが最高潮に達し、剣が輝き始めた。
「行くわよ、Gクリフ・アタック!!」
 剣はト音記号の軌跡をたどり、マッド・ウェポンを真っ二つにした。しばらくして、大音響とともに、闇夜に赤々と火柱が立ち登った。
「やった!」
 いつものように喜びを爆発させるミクは、真っ先にメイコのもとに向かった。
「メイコ、ありがとう。力を貸してくれて」
「何よ。私達は、かけがえのない仲間でしょ」
「そうだね」
 ミクはメイコに最高の笑顔を返した。
 その様子を、リーダーのルカはホッとした表情で見つめていた。
                                                                                         つづく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

光響戦隊カナデンジャー Song-10 メイコVSミク Cパート

光響戦隊カナデンジャーの第10話です。
内容はコラボにアップした物と同じです。

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閲覧数:162

投稿日:2013/06/09 20:30:02

文字数:2,518文字

カテゴリ:小説

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