「ただいま戻りました」
家来がようやく帰ってきた。なにをしていたのだと、レンは思っていた。
ただ物を渡して帰ってくるだけなのだ、昼までには帰ってくるかと踏んでいたレン。予想に反して、もう日が暮れる寸前だ。ましてやもう夏になる前だ。いちばん日が暮れるのが遅いといってもいいくらいの季節であった。
「どこで道草を食っていたんだ、まったく」
「はっ、大変申し訳ありません。なにせ将軍殿が礼の品をと…」
家来が声を低くして言う。レンは口を尖らせ、目を細める。さすが両者とも目敏い、と家来は心底感心する。
「で、どうなったんだ。リンには礼のものを食べさせたのか?」
「はい。そこで、毒が回る前にあちらも砂糖菓子を作って持っていってほしいとのことでした。こちらがその品です」
家来が風呂敷の包みをあけると、少し形は違うものの、レンが授けたものと類似している。彼はまだ信じられないらしい。まぁ信じるなんてのは一番愚かな行く末だが。
「食べてみてはどうでしょうか。なんなら毒見してみてもよろしいのですが」
「あー、わかったわかった。お前がそれほど言うんなら安全なんだろう。食べるよ。次期将軍へのすばらしい贈り物としてね」
表情はいままでの強張ったものでなく、これからはじまる自分中心の政治への期待などを込めた下卑た笑いだった。






















家来は目を瞑った。






















かりっ。  こくん。
リンの差し向けた猛毒砂糖がレンの喉を通った。























「おい、なにか言わないのか…うっ、ううっ!?あ゛、が、げふっ、、き、き…さま……リ…ンの、手先に…げぇっ、なったの、かっ!!?」
一瞬のうちに内臓を破壊していくようだ。腹部を押さえて呻く。そのうち、座っていた椅子から転げ落ち、喉の方に手をあてがう。
「すいませんでした。私も命を狙われてしまっては困りますので。最後まで味方でいるつもりでしたが…さようなら、将軍の弟さん」
吐血。苦しさのあまり首を掻きむしる。足をばたつかせる。白目を剥く。涙を流す。許しを請う。許しを請う。許しを請う。許しを請う。
「たす、け、て。がはっ、ごほっ。二度、と、将軍に、なりたい、など、と…言わぬ、からぁっ、うぐっ。たすけて、くれっ…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいげほっごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ、んな…さ、ぃ……っっ」

四方に血を撒き散らし、目を閉じる。
このままでは私が犯人になる、と家来は叫び声をあげる。
絶叫、断末魔。





















「あぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああっっっ」
ちょうど時計は0時を知らせる鐘を高々と響かせていた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

生類憐みの令5(グロ注意)

ああ、テストテスト…
むっかつく。ついでに父親と弟もむっかつく。
ストレスの完全なる原因だわ。
ったく、あああああもう。

完璧に病んでる、私。

閲覧数:278

投稿日:2011/02/12 17:58:42

文字数:1,237文字

カテゴリ:小説

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  • かたつむり

    かたつむり

    ご意見・ご感想

    ぎゃあああレンが死んじゃったぁああぁぁあ!!!(゜□゜;;)
    二人そろってなんて恐ろしい子達なの・・・ガクブル((おい

    テストいやだぁぁ~~~。いーーーやーーー。
    卒業音楽会とかで、いろいろ苛々する毎日でございますです、はぁ・・・m(_ _)m
    弟居るんだぁ^^私は妹がいるんだよ・・・。イラッ☆てくるよ~・・・><

    2011/02/14 18:58:21

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