満月の夜に森へ出かけてはいけないよ
恐ろしい人喰い狼に食べられるからね
小さな頃から聞かされてきた言葉だけど
おとぎ話だと思ってた

十五歳の夜 親には内緒で
隣に住む子と家を抜け出して
丸い月見上げながら森へと踏み入れる
ざわめいた風 煌めく二つの

目の前に現れた今日の食餌に躍り上がる
照らす月明かりに浮かんだ黒い毛並み輪郭を落とした
溢れだす恐怖から逃れようと願うままに
友を見捨て駆けだす無残な私に絶望の音を奏でて

震える身体を抱きしめて朝日を迎えた
言えるはずもない身の毛もよだつ記憶
耳に繰り返し残った無情な叫び声
私のせいだね 罪を嘆く

「おやすみ」と嘘吐き今日も抜け出して
物置の奥底斧を握りしめ
低く張り付いた月に誓いを立てる
待ってて必ずあなたの首切り落としてあげる

暗闇に現れた 再来を望む弄月の下で
振り上げた私のか弱い腕を振り払い雄叫びをあげた
よろめいた 諦めた瞬間空にこだました銃声と
駆け付けた母が獲物となる姿を無表情な月が見下ろす

千切れる腕落ちる銃を掴み
引き金を引いた悪夢の化身に
銀の弾丸をかわし老獪に笑う
この憎たらしい人喰い狼が

誰も月夜に姿を見たことはないって
その意味を今知ったよ誰も長くは生きれない

赤く染まってゆく浮かぶ月を溶かしたように
許してよ夢なら覚めますように恐かったと笑えますように
憂える想いを殺しに狂った狼に
敵わぬと知っててもこの手に残った最後の弾を撃ち込む
月の光が消えてく

ライセンス

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月夜の人喰い狼_歌詞

「月夜の人喰い狼」の歌詞です。

閲覧数:100

投稿日:2020/04/11 13:02:53

文字数:629文字

カテゴリ:歌詞

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