どうして、こんな事に…
君は王女、僕は召使
運命わかつ、哀れな双子…
むかしむかし、中世には四つの国がありました。
青ノ国、赤ノ国、緑ノ国。そして黄ノ国です。
四つの国は互いに助け合い、国を支えたのです。
今回は、黄ノ国のお話をしましょう。
黄ノ国は一番裕福な国でした。優しく可憐な女王様と優しく勇敢な王様のいる豊かな国ともいわれていました。
ある日、女王様が赤子を妊娠したというめでたい知らせが国を駆け巡りました。それが双子の赤子というのだから国の民は驚きを隠せません。
双子が生まれるケースは殆どなかった黄ノ国でまさか女王様から生まれてくる赤子が双子だったとは…と。
程なくして、女王様から双子の赤子が生まれました。男の子と女の子、女王様と王様に似た双子が生まれたのです。
【ゴーン…ゴーン…】教会で鐘が鳴ります。国の民は皆喜び、祭を始めました。
城では女王様と王様は双子の名を考えようと、双子を見つめていました。
「ねぇ、あなた…この子はリンって名前が良いと思うわ。だって鈴のように凛とした表情が可愛らしいもの」
「じゃあこの子はレンかな…私に似て賢そうな顔をしている。リンを支えてやれるような男になると良いな」
女王様は王様の言葉に少し苦笑しつつ【女の子がリン、男の子がレン】それぞれ黄ノ国を平和に導いてくれるだろうと二人は納得して名付けました。
それから二年。リンとレンと名付けられた双子は共にすくすくと育ち、何も障害の無いように思われました。
しかし…それは気のせいなのです。影では女王様と王様は毎日のように喧嘩していたのでした。
「あなた。あなたは…リンとレン、どちらが国の頂点になるのか考えてらっしゃるの?」
「それはレンだろう?お前もこの王家に嫁いだ身、レンには時期王としての教育をする」
「じゃあリンはどうなさるの!?今更、国の民達は双子の存在を疎ましく思っているのに。リンが処刑されてしまうわ!」
一時は双子の誕生を祝った民も、双子のどちらが【王座】を座るのかについては頭を悩ませたのです。【双子じゃなければ…】と双子の存在までもを疎ましく思う輩まで増えました。
「リンを王女に育てます。レンは国の民には死んだと伝えますわ。そして召使に…。それで二人は生きていける…」
「…」
納得出来ない表情の王様は渋々、レンを召使として教育する事を承諾しました。
そうして、【リンとレン、二歳】。二人は運命をわかつ事になりました。
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