「…これでよかったのか?」


彼がそう聞いてきた。

私達は、今世界を旅している。
私もレンも行くところがなかったし、この世界についても知りたかった。


「…うん」
「もっと復讐しなくてよかったのか?」
「…もし酷いことしちゃったら、私は普通の人間にはなれなかったはず。
 だから、たぶんこれで正解なんだよ」
「そうか」


私達が住んでいた森には、本物のオオカミがいる。
悪い噂とは違い、本当の悪人のみを食べるオオカミだ。

風の噂で、あいつらがそのオオカミに食べられたって聞いた。
もう手を下す必要もない、好きに生きていけばいいんだ。


「ねぇ、レン」
「何?」
「私が普通の人間になれて、あいつらから解放されたのはレンのおかげだよ。
 本当にありがとう」
「…な、なんだよ急に」
「えへへ」


私は、レンに救われたのだ。
レンには、感謝しきれないだろう。


「で、これからどうするんだよ?
 世界を知りたいという理由で旅してても、意味ないような気がするけど…」


レンはまだ顔が赤い。
意外と照れ屋さんなのかもしれない。


「きっと世界には、救われない子たちがたくさんいる。
 その子たちを、取り返しがつかなくなる前に、救いたい…じゃダメかな?」
「いや、きっと大丈夫。
 リミナらしくて安心したよ」
「…最近会ったばっかで、よくそんなこと言えるわね」
「ソウデシタネー」
「うわ、まさかの棒読み…」







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アニメや童話などに出てくる人物によく似ている人間はどこにでもいるものだ。
たとえば彼女のような、似てるけどちょっと違うような人間だっている。

あの後、彼女達は世界を旅し、いろいろ伝説を残したりするのだ。


彼女達の名前は、『赤ずきん』と『狼』。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【鏡音リン】赤ずきんと狼サン 6【original】

長い間放置してた上に、よくわからない終わり方になってしまって申し訳ないです。。。
でもこの終わり方には、一応意味がありますので…
そのうち、彼女達は別のところで出てきます。
多分。

最後まで見てくださった方、ブクマくださった方、メッセージくださった方、それにリミナの名前を考えてくださった雪葉様、ありがとうございました!

閲覧数:3,707

投稿日:2013/04/02 18:52:19

文字数:756文字

カテゴリ:小説

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