浅き夢見し 幼き日の面影を
雲の隙間に 仰ぎ見て影踏み
唄のまにまに言の葉は
袖振れぬ想い 口遊む
涙流るる 止め処なく 頬なぞる指先
日ノ輪に擬えた貴女の名を
幾度となく叫ぶ恋時雨
咲くや此の花 枯らさずに
手向けとなるでしょう
唐紅に染まる宵の空何処
泡沫の人 筆を執り恋文
雨のまにまに言の葉は
まだ 愛だ恋だ 掻き鳴らす
涙流るる 当て処なく 頬染める 夕月夜
日ノ輪に擬えた貴女の名を
幾度となく叫ぶ恋時雨
咲くや此の花 枯らさずに
手向けとなるでしょう
嗚呼 耳を澄ませど 声枯らしてもなほ
募る恋心 忘れじの面影
日ノ輪に擬えた貴女の名を
幾度となく叫ぶ恋時雨
咲くや此の花 散りぬるを
運命と知り今も 胸に秘める切情 今宵も夢の中
咲くや此の花 枯らさずに
手向けとなるでしょう
【読み】
あさきゆめみし おさなきひのおもかげを
くものすきまに あおぎみてかげふみ
うたのまにまに ことのはわ
そでふれぬおもい くちずさむ
なみだながるる とめどなく
ほほなぞる ゆびさき
ひのわになぞらえたあなたのなを
いくどとなくさけぶ こいしぐれ
さくやこのはな からさずに
たむけとなるでしょう
からくれないに そまるよいのそらいずこ
うたかたのひと ふでをとりこいぶみ
あめのまにまに ことのはわ
まだあいだこいだ かきならす
なみだながるる あてどなく
ほほそめる ゆうづくよ
ひのわになぞらえたあなたのなを
いくどとなくさけぶ こいしぐれ
さくやこのはな からさずに
たむけとなるでしょう
ああ みみをすませど こえからしてもなお
つのるこいごころ わすれじのおもかげ
ひのわになぞらえたあなたのなを
いくどとなくさけぶ こいしぐれ
さくやこのはな ちりぬるを
さだめとしり いまもむねにひめるせつじょう
こよいもゆめのなか
さくやこのはな からさずに
たむけとなるでしょう
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