ぽつん

あぁめ、冷たい雨が降ってきました。
タンポポは、軒を閉めました。

傘を持っていないので
ぽつん
僕は一人 ジッと動かない緑の雨戸の前に立っていました。

ざあざあぽつん、

影の雨降り街のなか、僕はくっきり桃色の点を見ました。
なにかなんだか、傘のように見えました。

雨戸は言いました。
「あれはきっと桜ンが踊っているんだろうぅなあ。」



雷が何度もごろろと言いました。
雨は足早に去って行きました。
桃色の花はさくりと閉じました。


ランドセルをかるった猫が走っていきます。
タンポポの雨戸は景気よく開いています。

春が、来たんですってね。
春が、きたんだそうですよ。

ぽつん。

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苔から春雷

みにまるっぽく

閲覧数:57

投稿日:2009/01/09 00:23:51

文字数:321文字

カテゴリ:歌詞

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