私の既存作、「メランコリック」とは一切関係ありません。
それを踏まえた上でお読みください。
「また私の赤ペン勝手に使ったでしょ!使うのはいいけどちゃんと返しなさいよ!!」
「いちいちうるさいなちびリン!」
「ち…!!もう教科書も何も貸さない!忘れたら自分でどうにかしてね!!」
「は!?それとこれは違うだろ!!」
「違くない!誰のおかげでいっつも朝遅刻せずに済んでると思ってんのよ!!」
「それは俺様の力だ」
「私がいつも起こしてあげてるんでしょーが!!」
「そうだっけ?」
「そうだよ!もう起こしてあげないからレンのバーカ」
「お前バカって…!!」
「事実よじ・じ・つ!!」
「お前よりテストの点数はい」
「鏡音リン・レン!!お前ら放課後職員室来い」
「「…ハイ」」
「ったく、誰のせいだよ」
「レンのせいでしょ」
「お前だろリン!!」
「うるさい!!!!…トイレ掃除追加、と」
「「あ!!」」
私鏡音リン。
そしてさっきから言い合ってるのは隣の席&隣の家の鏡音レン。
何故か名字が一緒なのです。
私はこのレンと喧嘩友達というか…
まぁ、そんな関係です。
「…」
「……」
「………」
ただ今授業を聞いていなかった罰として印刷室整理中。
もとはと言えばレンが私の赤ペン使ったからなのに…
「あ、これで最後だ。んしょ」
うわ、思ったより重い…
というかこの学校もうちょっときちんとした方がいいと思う。うん、絶対。
「…持つよ」
「え!?いや別にいいよ。どうせそこまでだし」
「赤ペン借りたお礼だ。勝手に借りてごめん」
「え…と…ありがとう…?」
「何で疑問形?」
そう言って笑うレン。
そんなこと言われたら…許さなきゃいけなくなるじゃん、こんなことになったのはレンのせいなのに。
幼馴染みでもやっぱり私レンに甘いなぁ…
「…もう怒ってないよ」
「そっか。リンさ、」
「ん?」
「今まで通り、こんな感じでやっていこうな」
「…うん」
ちくり。
心臓らへんに感じる違和感。
最近多くなっているこの痛みが何なのか私は知らない。
「さて、帰るか」
「…そうだね」
「リンちゃん、それ恋だよ」
「へぇ、恋ね」
帰ってからお姉ちゃんにこのことについて聞いてみた。
「…………………恋いいいいいいいいいいいいいい!?」
「わぁ、いい反応だね」
いい反応だね、じゃない!
「こここここここここ恋ってあの恋!?」
「うん、多分リンちゃんの思ってる恋だよ」
「え、いや、ないない。私に限ってレンに恋なんて…」
「決めつけるのは良くないよリンちゃん。そんなに言うなら確かめればいいんじゃない?」
「確かめるって…?」
「お、おはよう朝だよレン!!」
「ん…」
「れ、レン!!」
「うるさい…」
ブチッ
「早く起きろバカレェェェェェェェェェェン!!!!!!!!!!!」
「!!!?!」
「はぁはぁ…」
「…おはよ」
「お、おおおおはよう!」
ああもう!お姉ちゃんが変なこと言うから変に意識しちゃうじゃん!!
…ん?
なんで私意識してんの!?
相手はレンだよ!?
「リン…?」
「…っほ、ほら早くして!」
「?あぁ…」
「…なぁリン」
「な、何!?」
「なんか今日おかしくね?」
「そっそんなことないよ!」
「ならいいけど…」
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け!!
相手はレン。
何ら問題ない。
なら何故意識してる!?
「おいリン…って危なっ!!」
「へ?」
ブォォォと走る車。
それを見て轢かれそうになったんだと理解する。
「…大丈夫かホント…」
そして肩に手を置くレン。
「ななななななっ」
私の肩に…っ、れれれれレンの手が…!!
“レンくんにドキドキしてるか、確かめるの”
お姉ちゃん、私、今心臓がこわれそうなほどドキドキしてる。
あぁ、そっか。
私、レンが好きなんだ。
───私がレンへの思いに気付いた朝だった。
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コメント1
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檸檬飴
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おぉ!!待ってたよ、トゥインクル!!
やっぱり、リンちゃん可愛いなぁ…
レンくんを意識しちゃう所とかもいいよね!
続きが気になる!!
楽しみにしているよ!
2012/01/06 00:30:14