エメラルドの水中に
白銀の血が 煌めいて
僕はここに居ると 伝える
君の夢は まだ
オーロラの中 彷徨っている
泡になった言葉を
届かなかった心を 月に馳せた
ゆっくりと 浮かぶ 沈む
半透明の ドレスを
夜の虹で 染め上げる
七色の透き間
溶けた君を 探していた
エメラルドの水中は
僕らを 記憶ごと抱きしめる
生温かい 薄明の胎
君の声は もう
拍動にかき消されてしまった
愛しい周波数は 彼方
届かなかった心に 月が射す
始まりも 終わりも
見届けるだけの 僕は
置いていかないで なんて言えずに
ひとつ
また、ひとつ
失って
月が 綺麗だった
ゆっくりと 開く 閉じる
半透明の 傘で
涙の粒を 払い 浮遊する
エメラルドの水の中
溶けた君を 想っていた
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