凍てついた息 冷たい指先
バケツの水に 揺れる月鏡
僕はいま何をしているのだろう
火をつけた 線香花火

闇に映ったのは君でした
火の粉に溶けた雪でした
ねえ消えてよ 消えてよ 消えないで
このまま 咲いていてよ

夏に買いすぎた花火
案の定 伽藍堂に持て余し
行き場のない空白は其処に
居座って拗れていった
「大丈夫 また今度
やればいいんだし また今度」
君の声が 遠くなっていく

導火線が湿気った手持ち花火
役にも立たない 何かに似て
「夏が終わる、終わるね」君の幻影
僕だけ 終われないまま

[usubeni]
時間は何時もいい人のふりして
この傷を治してしまうのでしょう
[utsusemi]
未来は何時も手を差し伸べて
都合よく“明るい未来”とやらで染めるのでしょう
傷を奪って行くのでしょう

いつも 持っている つもりでいた
持っていたものは 空の器
「ゼンブヲワカロウトハシナイデヨ」
君の言葉で 粉々になった

闇に映ったのは君でした
涙をこらえた君でした
ねえ消えてよ 消えてよ 消えないで
このまま 咲いていてよ

朱の色 竜胆 橙 銀の
薄紅 若草 射干玉 藍色
ake no iro rindou daidai gin no
usubeni wakakusa nubatama
i know…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

十二月の花火

詞曲:かしこ。

かしこ。のオリジナル曲「十二月の花火」の歌詞。

閲覧数:1,386

投稿日:2020/12/10 01:12:11

文字数:567文字

カテゴリ:歌詞

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