白羽立ちて 清き御許
嫁ぐ 鈴と榊 手に
揺れる籠には声はなく
荒れた畝で虫が鳴く

天に望月
風鳴 血(あせ)香る気配
震える此の身
起たせて いざ 神楽を

舞望まれる身なら
観る者はなくとも
魂捧げたてまつる
今宵 伝承(うた)となろう


幾代経てど 嘆き果てず
ならば儀にも意味はなし
されど舞うは連なるため
夢想(ゆめ)を現(いま)と成すがため

月に群雲
しとどに頬濡らす惠
潤え 芽吹け
命よ 舞い繋げと

土塊に還るなら
吾留まらずとも
祈りは舞い巡らん
森羅、八千代までも


花、月、風、雪、人
愛(かな)しきもの浮かべ
朝露は消え失せぬ
永久に倖世なれと


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しらはたちてきよきみもと
とつぐすずとさかきてに
ゆれるかごにわこえわなく
あれたうねでむしがなく

あまにもちづき
「かぜなりあせかおるけはい」
ふるえるこのみ
たたせていざかぐらを

まいのぞまれるみなら
みるものわなくとも
たまささげたてまつる
こよいうたとなろう


いくよたてどなげきはてず
ならば「ぎにもいみわ」なし
されどまうわつらなるため
ゆめをいまとなすがため

つきにむらくも
しとどにほほぬらすめぐみ
うるおえめぶけ
いのちよまいつなげと

つちくれにかえるなら
われとどまらずとも
いのりわまいめぐらん
しんらやちよまでも

はなつきかぜゆきひと
かなしきものうかべ
あさつゆわきえうせぬ
とわにさちよなれと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

舞姫 【修正済】

かるがもPさん(http://piapro.jp/kaisanbutsu)の作品
http://piapro.jp/content/pschdvswxxcxsq98)に応募させていただいた歌詞です。

テーマは古代舞。
人身御供になった神楽舞を行う巫女の心情と祈りです。

当初から和風で舞っているイメージだったことに、
後から湧いた「火サス、君が代」を足して組み立てていきました。

読みにくい漢字もふりがなを振っていないので、
下段の読みで確認していただければと思いますA^^;


【蛇足な補足】
白羽→白羽の矢。本来は人身御供に立つものでした。
血(あせ)→斎宮は忌み言葉として「血」を「汗」と呼んでいたことからこじつけで^^;

閲覧数:198

投稿日:2009/10/04 15:47:23

文字数:633文字

カテゴリ:歌詞

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