第二章「調教?」


私のマスターはとても病弱です。
今日も朝の内はレントゲンを撮ったり採血したりと看護士さんは引っ切り無しに病室に入ってきた。
私は邪魔にならないようにとPCの中に一時、避難した。
見つかったら追い出されるかもしれないと言うマスターの言葉に従って、私は大人しくしていた。
暫く時間が経って、電子の海を漂っていると電源ボタンが押された。
「マスター!!」
液晶から飛び出るとマスターが口元に指をつけていたので私は口を押さえた。
「遅くなってごめんね。
ちゃんと良い子にしていたみたいだし」
良い子良い子と頭を撫でてくれたので私は嬉しくなった。
そして、マスターの右手に持ってある袋を見つけた。
「マスター、それは何ですか?」
「あぁ、これね」
マスターは袋から紙の束を取り出して私に渡した。
「これは・・・・・・・・」
「私の友達に貸してもらった譜面。
最初はこれで練習しようか」
音符が並べられた紙を見ているとそう言われた。
「練習?」
「どうかした?」
「あ、いえ。
普通マスター達は『調教』と呼んでいますので」
そう言うとマスターは首をかしげた。
「調教かぁ・・・・・・・・・。
でも、練習の方が響きが良いしね。
それともレッスンって言ってみる?」
マスターはそう言うとクスクス笑った。
「・・・・・・・・・・・いえ。
練習で良いです」
私は紙の束とマスターを見比べながら言うと
「わかった」
と言ってPCの前に座って音符と歌詞をゆっくり打っていった。
一番最初に歌った曲は、ゆっくりテンポの童謡だった。
初めて歌った歌は歌とは言い切れないほど酷い物だったが私とマスターは満足そうに顔を見合わせて笑った。

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『調教?』

3作目。
ミクの視点です。

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投稿日:2009/10/06 16:16:48

文字数:715文字

カテゴリ:小説

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