遥カ業ニ、過去カ未来ニ。

背景を侵食する中心人物からの手紙 [code:Ap39=sw-sf-dk]

※前半

窓から見える情景だけを唯一の糧として煌めきにも似た無頓着な感情から意思の疎通を図ろうとする愚鈍で過敏な意識には過大評価を与える視覚は必要ないようで廻り廻った瞳の見つめる先の感覚の死角から愛情を与えたのは貴方で私で古びた眺望で決して存在しないと解っていても理解出来ずに唯唯目の前の事実を認められない隔離された覚醒を何時までも殺し続けている過眠症の第三者は不眠症な貴方がとても羨ましくしく泣いている子供に飴玉を与えるように驕り高ぶり見下す神に抗議の言葉を投げかけるのは戯言なのです罪なのです冒涜なのですと独善的で普遍的な民衆が嘲り叫ぶので此の冷たい壁に寄り添う様に捩り付けた掌から流れ出る血液に唾を吐き付けて交ざり合った混沌を吐き出しているのですと屁理屈を垂れ流しているある日の昼下がりに私は自らの感情に有刺鉄線を張り巡らせて全てはまるで始めから記されていた事のように滞りなく過ぎ去る時間に嘆きながら夜明けの月に目覚めのキスをプレゼントしようと思い立ち昇る黒煙に身を捲かれ泥だらけになりながら絶望を噛み締めて絶え間なく続く吐き気さえ忘れて人間らしい感情を何ひとつ残さずに唯の生きる人形に成り下がってしまい快楽と混沌以外の感情を何処かのゴミ捨て場に置き去りにして快楽を弄ぶ意識は己自らの心をコナゴナにして穢れた脳髄を何処までも引きずって楽しむ貴方に自ずと嫌気が差し迫る濁流の中で私に足りていない何かを探すフリをしている木偶人形の糸を切り刻み自由を与えてみても所詮は傀儡なのだから成す術無しと駄駄をこねて私を蔑む貴方は声が聴こえる声が聴こえると気がふれた様に叫び続けるのは馬鹿は何処までも莫迦なのだからいい加減その存在の価値を理解しろと胸を掻き毟りながら嗤い叫びその眼前にぶら下がった夜空に散らばる星屑を掴もうともせずに吐き棄てて私は私に毒を射して貴方は貴方に釘を刺して急ぎ足の月の雫はムカツク程に淫猥な太陽に感情の高ぶりを抑えられずに宣戦布告の狼煙を上げて無謀にも丸腰で挑む愚か者なのですが何時も追っているのか追われているのか解からないのに今日は追いついたのですねと嗜めているうちに少しまた少しと黒く涅められて気付く頃には時既に遅しと例え媚び諂った佞言を垂れ流しても許されず肆暴の限りを尽す月の天下は長くは続かず羽蟻の群れがしがみつき血管が止め処無く脈動し始めると紅い百足はドロドロと音を叫びながらその赤い管から溢れ出し流れ出している苛立ちを握りこんだ拳で叩き潰して廃絶された貴方は地面に叩き付けた石榴の様に絶えず流れる赤い泪を掻き毟る事に一心不乱なのは苦しみを楽しんでしまう私をどうせこの使えない壊れた躯の様に私をバカにしているのだと憤りを露にしてその心無い一言に激情落胆している隔絶された嘲笑を曝け出して画一的な群集は溜め息をつき普遍的な群衆は憤慨して利己的な民衆は拍手喝采逆輸入の喜びに感謝の気持ちをドブに落として見つからない見つからないと嗚咽まじりに泣きじゃくりながら夥しい数の蛆虫がわいてその肉を喰らっていたので如雨露で水をあげてみたのですが花は咲かず寄生虫が水浴びを始めたので今度の日曜日は孤絶されてしまうのだからと頭の悪い偽善者が問い掛けるのでそんな彼を笑い飛ばして己の罪深さも理解出来ずに月夜の晩に泪を流して月の無い夜に涙を流して月明かり降る夜に涕を流す事を唯当たり前のように日課として実行しているのは愛する人がいないからだとつまらない御託の塊を転がして遊んでは背筋に走る悪寒を気持ちよく思い頚動脈に滾る衝動をどうしても抑えきれずに誰もいないこの部屋に飾られた血染めの絵画を視つめて独り佇む私はどうやら愚かしい愚かしいイキモノらしく変わらない一つの事実が私を困惑させるのだと理解させられ此の映像を赤く涅めあげたのは群像化された聴衆の耳元を流れるアイジョウが仄かに色付けた極彩色に四季彩色を混ぜ合わせたときに生まれた憎しみ哀しみ苦しみ慈しみをありのままに白い白いカンバスに描いたイコンは神と言うより悪魔に等しく私の感性を刺激する色彩は止め処無く溢れ出る例え様の無い憎悪に等しく部屋全体をカンバスにしても足りないほどに吐き出すインスピレーションで此の白い狭い部屋に描き続けて気付く頃には唯の赤だと絶え間無く続く衝動にお気に入りの裏切りの仮面を纏わせて嘘に嘘をついて嘘を嘘で隠して虚像で塗り固められた薄汚い自尊心は誰にも信じてもらえない事を誰かの所為にして自分勝手に誰も信じられなくなっていると言い誰も自分に心をひらいてくれないと誰かの所為にして自分勝手に誰にも心をひらこうとはしないフザケタ畜生なのだからいい加減そのフザケタ思い上がりを棄てて汚い現実に目を向けて畜生として生きてみるのは如何ですかと街角の大道芸人が囁きかけましたので此方も負けじと耳の聴こえない人のフリをして堂々と闊歩していますと何故か涙がポロポロと零れ落ちてしまうのです何も見たくないのです悲しくはないのです誰か何とかして下さいと頼み込むので瞼を縫い合わせて差し上げますよ畜生様と言ってみたところ大変喜んで頂けたようなのでついでに唇も縫い合わせて差し上げましょうツマラナイ御託は聞きたくありませんから静かにしておけこの畜生様と私はこれでもう煩くないと安心しています私を愚弄する様に繰り返される虚無の戯れは私と貴方を繋ぐ唯一のシグナルなのだろうと言って絶対と相対との狭間の中で雁字搦めになりながらゆらゆらゆらめく硝子の眼球はまるで全てを見通すかのように光り輝き全てを焼き尽くして無を創ろうとする愚かな支配者は硝子の眼球を贋物の太陽に仕立て上げ残酷にも瓦礫に焼きついた影を眺めて優越感に浸る貴方はフザケタ戯言を吐き曝し国家の繁栄を強行する独裁主義の侵略者で悲しくて哀しくて何も視えなくなってしまったので私は私の心から吐き出す如何でもいい言葉の羅列に意味を持たせて紡ぎとり雁首揃えては声が嗄れるまで叫び続けて声が枯れてもなおひたすらに叫ぶ事を止めずに伝えたい事訴えたい事が有るのか無いのか判らないのですけれどもそれでも不器用に叫ぶことしか出来ない私は叫ぶ勇気もなくて無力な心を痛めつけて傷痕に泥を塗り付けながら自分に足りていない死んでしまった言葉を全く見当違いの場所でひたすら探すフリをして自己満足そして自己嫌悪そして画竜点睛を欠いたイレモノの無い言葉は暴れだして肆虐の限りを尽して嘲笑う様に私を見下しているのでとりあえず喧嘩している言葉と言葉の間に割って入ってそれを囃し立てさらにぐちゃぐちゃにかき回して辺り一面に撒き散らして残った言葉を拾い集めて並べてみても何も変わらないのだろうと蘊蓄にも満たない蘊蓄を垂れるのは疲れたので私は深い深い眠りにつくのでしたと蘊蓄を垂れる高飛車な世捨て人は如何でもいい唯物を楽しそうに持て余してそこに屯している汚い汚い利己主義者の群衆の中に一つの矛盾を落として困惑する歪んだ利己から愛情を殺ぎ落とし独善を抉り取り無関心を殺して利己主義の何処が悪いんだと憤慨を露にする保守的思想の先生方にお聴きしたいのですがそんなに不変が楽しいですか遷り変わる事はそんなにつまらないですかと幾つかの疑問符を並べてみても所詮は自分勝手な質問なのだから自分勝手な答えしか求められないのだと最初から解っている私も利己の塊を棄てきれない卑しい卑しい下賎の俗物には変わりはないのですからこれは棄てないで上手に利用出来ないものかと考えつつ何時も都合のいい事ばかりを考えているのですねと窘められ地平線の斜め上を淫猥に漂う残酷にも落とされた命は咲き誇ろうともせずに唯唯無残に散ってゆくばかりの花に私は私の心を削って今此処にどうしようもなく付加価値のない私の存在価値を理解するのでしょう。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

背景を侵食する中心人物からの手紙 [code:Ap39=sw-sf-dk] 前半

カニカニこと
遥カ業ニ、過去カ未来ニ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10917536
の動画の背景に否応無しに登場する文字たちです。

この曲の主人公にあたる人物が書いたと思われる手紙の内容。
という設定です。
一応歌詞の一部であるというつもりです。

文字制限があったので二つに分けました。
これは前半です。

閲覧数:582

投稿日:2010/08/02 06:49:26

文字数:3,235文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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