(語り)
昔々 あるところに 砂に囲まれた王国があった。
太陽は照りつけ、僅かなオアシスに人々はすがりつく。
砂漠には「砂喰い」と呼ばれる魔物どもが
うごめき、旅人を襲っていた。
そこへ、ほら、若い男が。

(歌)
砂に 足取られ 若い 旅人は
まだ 見ぬ 王国を まぶたに願う
水の女神様 祀る 王国は
魔法の秘術が 未だに 生きる

(王子役の語り)
彼の望みは、滅びた彼の国を取り戻すこと。
くたびれてはいるが、高貴な瞳に曇りはない。

(歌)
美しき 我がふるさと
いつの日か 取り戻そう

「魔法の力で!」

(語り)
気をつけろ、そら、もう囲まれているぞ!
旅人が目を向けると、
おぞましき「砂喰い」どもが。

(歌)
ああ 彼は 囲まれて
魔物たちの 牙が迫る!

しかし彼は落ち着いて
ありったけの水を ぶちまけた

(語り)
やったぞ!「砂喰い」どもの体は崩れてゆく。
だが、これで彼の水は無くなった。
・・・そこへ。

(歌)
どうしたの 困り果てて
出来ることなら 助けましょう

娘さん どうか僕に水をください

(語り)
そこで旅人は、はたと気がついた。
娘が酷く 軽装であることに。
この娘こそ、「砂喰い」だ!!

(歌)
おぞましき 魔物め
僕を どうする気だ

まぁ あなた 何てことを
さぁ 私の テントへ

魔物は正体を現して
若者を連れ去ろうと牙をむく
鋭い牙が首元に掛かった その時!

(語り)
ぽつりと、水滴が。
水の女神、アリエスのお慈悲か。

(語り2)
雨だ、雨だ!魔物の体は崩れてゆく!

(歌)
一目見て あなた
愛した だけなのに・・・

(語り)
若者は、少し、魔物のために祈りを捧げた。
女神の恵みを詰め込むと、
彼は再び・・・

(歌)
砂に 足取られ 若い 旅人は
まだ 見ぬ 王国を まぶたに願う
水の女神様 祀る 王国は
魔法の秘術が 未だに 生きる

(王子・歌)
砂に囚われし 哀れ魔物たち
女神よ その慈悲で 祈らせたまえ


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【詩曲】砂 喰 い【テキスト】

http://piapro.jp/content/gb3wmibre4gn2wudの、テキストです。
ミュージカルの脚本みたいな。
曲は上記からどうぞ。

閲覧数:227

投稿日:2008/09/21 19:36:43

文字数:851文字

カテゴリ:歌詞

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